042 五月雨の庭の紫陽花…… 掛詞、文法、四句切れ

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  紫陽花あじさい


五月雨の 庭の紫陽花あじさい ながめにも はえて咲けるか うち湿りけり


・さみだれの にわのあじさい ながめにも はえてさけるか うちしめりけり

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[通釈]

 アジサイを詠んだ歌

 五月雨の降る中、庭のアジサイは、その長雨によって生長し、また、鑑賞に堪えうるほど見ばえよく咲いているなあ。まことに、しっとりとしているよ。


[補註]

・掛詞…第三句「ながめ」→「長雨」と「眺め」。第四句「はえて」→「生えて」と「映えて」。

・文法…第三句から第四句「〜も〜か」→詠嘆を表す。

・四句切れ。


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五月雨の 庭の紫陽花あじさい ながめにも はえて咲けるか うち湿りけり

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(令和元年五月二十二日)(二〇一九年)(夏歌なつのうた

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