010 夏風や雨も光も…… 句切れなし

――――――

  夏風を思ひやりて


夏風や 雨も光も 鳴らしては 今年もしげく 吹かむとすらむ


・なつかぜや あめもひかりも うちそえて ことしもしげく ふかんとすらん

――――――――――


[通釈]

 夏風を心配して詠んだ歌

 夏風は、繰り返し雨も、稲妻を走らせる雷も鳴らして、今年も激しく吹こうとするであろうか。


[補註]

・文法…結句「らむ」→この歌では、単なる推量を表す。

・句切れなし。


―――――

夏風や 雨も光も 鳴らしては 今年もしげく 吹かむとすらむ

―――――――


[推敲]

 結句「らむ」は、現在の事柄についての推量になっていませんが、ごく近い未来のことについての話なので、そのまま「らむ」を使いました。



(令和元年八月一日)(二〇一九年)(夏歌なつのうた

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