第14話 偉業達成と魔導銃の成長
ドロップ品の買取価格は、登録料の天引き分を引いて銀貨120枚になった。
金貨を含めて支払をするか聞かれたが、金貨のレートからすれば金貨1枚と銀貨数枚程度なので、これからの出費を考えると、すべて銀貨でもらったほうがいいと思い、すべて銀貨で支払ってもらった。
ステラとアンナと合流して、神殿へと引き返す。
俺が渡したウサギの前足を売ったのかと聞くと、二人ともアクセサリに加工してもらって身に着けるという。
「売って金にしてもよかったのに……」
「アクセサリにして幸運値を上げるほうが重要よ。アクセサリに加工してもらうにも銀貨30枚は取られるけどね」
「幸運値ってバカにできないステータスなんですよ?小さなことでも積もり積もれば大きくなりますから」
塵も積もれば山となる、か。
「あ、そう言えば……」
「ん?どしたのリョージ」
「ウサギのドロップコンプリート特典を選ぶの忘れてたわ」
「こんぷりーと特典?」
「もしかして、偉業の事でしょうか……」
「偉業?」
「神への奉納で頂ける奉納点とは別に、特定の偉業を達成することでもらうことができる奇跡のことです」
「リュージ、偉業を達成したの!?すごいわね!!どんな奇跡をもらえるのか教えてよ!!」
「ちょ、ちょっとまて、グイグイ来るな、近い近い」
「アンナ!リュージさんが困ってるわよ!奇跡を選べるなら間違いないようにじっくり選ばなきゃ!」
「あ、それはもう大丈夫。今選んだから」
「見せて見せて!!」
「だから近いって!」
グイグイ迫ってくるアンナを押しのけ、俺は手の中にハンドガンを呼び出す。
「何それ、魔導銃?珍しい装備持ってるのね」
「俺はこれしか使えないからな」
俺が選んだ奇跡は、
ハンドガンに両手を添えて、変化するように念じると、ハンドガンは一瞬でアサルトライフルへと形態変化した。
両手に感じるずっしりとした重量感。
脇に構えると、ハンドガンと同じように体の一部であるかのようにしっくりとくる。
スコープやストックのカスタマイズはまた別の偉業か奉納点が必要になるのかもしれない。飾り気のないシンプルなアサルトライフルだ。
「魔導銃の形が変わった!?」
「もしかしてそれ、神器……ですか」
「こいつの名前は、
マガジンの装填数は0/25、とりあえず脳内でリロードと念じ、魔導銃を消す。
リロードの瞬間、一瞬だけ軽い眩暈を感じた。
なるほど、これが精神力消費の影響か。一割弱とはいえ一気に消費した反動なのかもしれないな。
「はぇ~、まさかの神器持ちとは……」
「かなり高位の加護をお持ちのようですね。もしかして使徒様だったりして」
「あははははは!そりゃ盛りすぎでしょ!!」
使徒なんだよなぁ……
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