第17話 タイガース一筋監督

生え抜きの監督としては吉田以来の14年振りである。長期低迷時代を1番、2番打者として頑張ってタイガース初めての1億円プレイヤーとなった努力の人であった。ライト打ちの名人、確実なバントの名人でもあった。日本一になった年に入団控えとして39試合に出ている。監督として80周年を自らの手で優勝し、2度目の日本一で飾れるか、男和田豊が試されるところである。幸い、横浜、巨人が交流戦で失速し貯金10もあれば御の字で優勝できるというチャンスに恵まれている。


フェイスブックの『タイガース応援団』で和田監督を散々批判してきた。悪い監督ではない。ただ、野球が全然面白くないのである。


1 1回からバント。取っても1点止まり。1-3塁の攻めを見たことがない。


2 お決まりの、右左病。前日ホームラン打ってもあくる日はベンチ。


3 将来伸びる若手を使わない。長距離を打てるバッター(梅野・江越)より、守備、代走要員的な選手(柴田、田上、荒木、坂等)を多用する。


4 監督談話は「1戦1戦必死に、コツコツ」が定番である。


要は現役そのままに「地味」なのである。


2012年、1年目、金本が引退する年で新井良太が4番を打つほど打てなかった年である。5位は致し方ない。

2013年、2年目、藤川球児がメジャー移籍し、守護神を失った阪神は前年に16試合先発していた久保康友を新守護神としたが、失敗。結局福原が途中かから勤めた。久保は先発で使われず、中継ぎの中途半端な使われ方でFA件を使って横浜に行くことになった。平野恵一はセカンド、センターを守れる選手であったが、セカンドフライ落球をめぐって以降の使われ方に不満を持ってFAを使い古巣オリックスに移った。野手では金本知憲、城島健司が現役引退し[3]、ブラゼルが退団した。代わって大リーグ帰りの西岡、福留を獲得。西岡はセカンド、トップバッターとして活躍したが、福留は期待を裏切った。投手陣では外国人選手のスタンリッジ、メッセンジャーが安定した成績を残し、ドラフト1位ルーキー藤浪が10勝を挙げて新戦力となった。エース能見も安定し投手力で巨人と渡り合ったが8月に直接対決で3連敗し失速した。大差ながら2位につける。


2014年は補強のポイントは抑え投手と、4番を打てる長距離砲であることははっきりした。韓国からオ・スンハン、米国からゴメスを獲得し、彼らは期待に応えた。復活を期待された福留であったが、シーズン初め西岡との激突で調子を出せなかった。また、西岡の長期離脱は痛かったが上本が出て来た。前年から平野の後を埋める形で出て来た大和とともに、俊足の1,2番が出来た。巨人の戦力が低下しており戦力的にはタイガースが上と思われたが、勝負どこの9月に失速した。クライマックスでは広島を破り、巨人に3連勝して、戦力の上を見せつけ、日本シリーズに進出した。


そして、今年が問われ、勝負の12連戦が始まる。早々とフロントは来季残留を打ち出したが、優勝できない。日本シリーズにも進出できなとなると、スポーツ紙、ファンは黙っていないし、そうなるとこの球団はいとも簡単に空手形にする。タイガース一筋、誰よりもわかっているのは和田監督である。


来年あなたの野球を見るのは嫌だけど、やっぱり優勝してほしい。頑張れ和田!


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