創造主の恋

第1話 作られし…ヒト

「貴方の見解は違うかも知れませんが我々が受けた教育では20世紀や21世紀末期迄は差別の歴史と言われているんですよ、いや気を悪くしないでください、我々は観客で貴方は数日前までプレイヤーだった訳ですから認識に大きな違いが生じるのも致し方ないと思ってください」

自動運転のタクシーがリニア走行する2319年、東京の街並みは見たこともない広告が空に浮いている位の違いしか無かった

「21世紀に車は空を飛ばなかったけど、24世紀も飛んで無いんだな…相変わらず渋谷は人だらけだし…」

「人？人なんて…あぁ…あれは生体アンドロイドですよ、皆腕にラインが見えるでしょ？

この時代人間は限られた場合にしか外出しませんよ、まぁ探せばこの中にも居るでしょうが…」

施設で聞いた話は半信半疑だった、アインシュタインの相対性理論とか色々組み合わせると時間移動は可能になる事が立証されたのが22世紀半ば、それでも時間に干渉するのには莫大なコストがかかる事から、今回の俺みたいな国家ぐるみでの過去への干渉位しか行われてはいなかった