104話 恋バナ

 トランプをしていたら食事の時間になった。食事の会場へ着くともう両親たちが来ていて俺たちを待っていた。


 ここでもまさかのバイキング。でもすごい高級感がある。取り皿を貰って料理の入れられたプレートを見るがこれは困った。種類が多すぎる。それも俺の好物ばかり。


 悩みに悩んでようやく1回目の分を取り終えて席に着いた。葵と鈴も選んだようで俺の両サイドについた。


 大人たちは皿はあるのに本人たちが席にいない。どこに行ったんだろうと思ったら、ビールを持った大人(親)が席についた。


 いやいや、ここはビアガーデンじゃない。いや…周りを見たらビールグラスを持った人も多い。つまりそういうことらしい。


「祐くん、野菜も食べないとダメだよ」


 俺の皿を見てそんなことを言ってきた。確かに肉料理ばっかりだけども。


「いやいや、葵。こんなにポテトサラダがあるだろ?セーフ」


「前にも言ったけどそれだけじゃダメだからね。ちゃんと生野菜食べてよ。鈴ちゃんも言ってあげて」


「お兄ちゃん野菜が嫌いなわけじゃないんだからちゃんと食べてね。嫌いでも食べて欲しい」


 俺の2回目の抵抗(打ち上げの時密かにそんなことがあった)も2人によって鎮圧された。そのあと適度に野菜を食べながら、楽しい夕食の時間を過ごした。


 ちなみに料理はとても美味しかったです。




 ◆◆◆



「それじゃ電気消すぞ」


 もう夜の11時。いつも寝るには早いけど明日のことと考えて寝ることにした。歯磨きはしっかりしました。


 でも鈴の発言によって寝れなくなってしまった。


「ねぇねぇ。こういう時ってやっぱり恋バナだよね。葵ちゃんとお兄ちゃん、お付き合いしてるけど恋バナ聞いてみたいな」


 そんなの聞いてどうするんだよ。と言おうとした瞬間


「良いよ! やろうやろう! やっぱりお泊まりと言ったらこれだよね!」


 え? 葵と俺が泊まったときそんなことしてないよね? それにこれは女子2人が言ってることで俺には関係ないからもう寝よっと。


「ほらほら祐くんもするよ!」


「え? 俺はいいよ。女子の楽しみだろ?」


「お兄ちゃん、中学の時とか付き合ってないけどそれなりにモテてたよね。高校も葵ちゃんが来るまでいろいろあったんじゃないの?」


「ふーうん。祐くんそうだったんだぁ。ちょっと私も聞いてみたいなぁ」


 葵が怖い。それにそれらしきことを前にも話た気がするんだけど。俺には葵しかいない。とかいういうかなり恥ずかしいセリフとともに。


 そして結局俺も恋バナに混ざることになった。


 その後は何もなかったように寝た。


 気がする。

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