103話 ルール消滅?

「すごい祐くんこの部屋!」


「鈴、ベッドにダイブしてもいい?」


 2人がはしゃいでる。食事まで1時間くらいあるのでどうしようか考えていたが、とりあえずシャワーを浴びることにした。夏はやっぱりかなり汗をかくしね。


 2人も浴びると言ったのでジャンケンをしたところ

 俺→葵→鈴 という順番になった。 


 俺が浴びている間、女の子2人組は今日買ったものを見て感想を言い合っているらしい。だいたい女の子より先に俺がシャワー浴びていいのだろか。ジャンケンしたし、2人とも良いよって言ってくれたけどやっぱり悪いので急いで上がらないと。


 俺が上がれば次は葵が入って15分もすれば出てきた。最後は鈴だ。


 それはベッドに腰掛けて少し、ぼーっとしていた。すると、葵が俺の隣に座っていきなりほっぺにキスしてきた。


「わわっ! 急にどうしたんだよ葵!」


 びっくりした俺に葵はこう言ってきた。


「だって鈴ちゃんいたら、私たちキスできないじゃん。だから今のうちに今日の分は回収しとこうと思って」


 あの誕生日以降1日1回以上の謎ルールができた。だいたい朝のうちにクリアされるのだが。でも確かに今日は1回もしてない。ルール消滅かと思ったけどぜんぜんそんなことはなかった。葵は我慢していたらしい。鈴がいたら確かにできないな。妹の前でそれはアウトだ。


「そういうことなら仕方ないな」


 それもそっと葵のほっぺにキスした。毎回毎回緊張するんだがそろそろ慣れたい。心臓に絶対負担かかってるわ。バクバクする。


「祐くんもっとして欲しい。せっかくいいところ来たんだし、いいよね?」


 その直後、俺の唇に柔らかい感触が。ほっぺは毎日されてたけどそこは全然してない。


 やばい。一気に頭がぼーっとしてクラクラする。でも全くいやじゃなくてすごい優しくて愛情たっぷりなこの感じ。一度ハマったら抜け出せない。


「ふぅ。久しぶりだねこうやってキスするの」


「そ、そうだな。久しぶりだ」


 まだくらくらしてる。頭がちゃんと働いてないかも。


「あのさ…葵。もう一回してもいい?」


「もちろん。次は祐くんからお願いね」


 もう1回ゆっくり葵にキスした。んっ。とか葵の甘い吐息が聞こえる。


「お兄ちゃん。葵ちゃん。私もシャワー終わったよ! まだ時間あるだろうしトランプしようよ!」


 バーンっと風呂場のドアを開けた鈴が現れた。


「あれ? 2人ともどうしたの? お兄ちゃん顔真っ赤だよ? 葵ちゃんもテンション下がってない?」


「いや、気のせいだろ鈴。それよりトランプか。いいよ。やろうか。勝ったらジュースな」


「絶対お兄ちゃんには負けないから! ほらほら葵ちゃんもはやく早く!」


 そのあと3人でトランプを楽しんだ。1番は鈴で最下位は葵だった。




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