46話 女子の会話
祐くんがあっちに行っちゃった。そしたらクラスの女子が尋問のように私にいろいろ質問して来た。
「葵ちゃんまだしてないんだ〜」
「あれだけいちゃついてるのにねぇ」
「私たちそんなにイチャついてるかな?」
「「「めっちゃしとるわ!」」」
クラスの女子が全員で同じことを言った。ちょっとびっくりしちゃったよ。でもそうだったんだ。祐くんと一緒にいるととても楽しくていろいろしちゃうけど周りから見るとそんな感じなんだ。やっぱりちょっと我慢した方がいいかな?でも、
うーん。我慢できないかも。
「でも、あなたたちはすっごくお似合いよ」
「え?」
ちょっと驚いた。そんな風にクラスメイトに言われるのは初めてだったから。
「神子戸くん、葵ちゃんが来てからとても楽しそうなんだ。神子戸くんはいつも私たちのクラスとかのために頑張ってくれててね。神子戸くんにはみんな感謝してるんだよ」
そうだったんだ。前にも誰かから聞いた気がするけど祐くんすごいなぁ。こんなにみんなから信頼されてるなんて。小学校の時のやんちゃな感じの祐くんも大好きだけどやっぱり今の祐くんの方がだぁい好き!
でもそれだけ祐くんの評価が高いってことはまさか祐くんのこと好きな女の子いるんじゃない!?
「神子戸くんのことをここまで笑顔にできる葵ちゃんと葵ちゃんの表情見てたらなんか私たちまで幸せって言うかね」
「2人のこと応援したくなっちゃうよ」
クラスの女子たちにいろいろ褒められちゃった。周りからこれだけ良いって言われるのも珍しいよね。私もいつも幸せだなぁって思ってるけどね。
「そういえば夏にハードボールの県大会があるんでしょ?」
「え?そうだよ」
確か2週間後くらいだったかな。ただ県で1位を決めるだけで全国大会予選とかじゃないんだよね。
でも、
この大会が私と祐くんが再開して最初の公式戦。もうわくわくしてしょうがない。
「私。その試合見に行くからね」
「あー!私も行きたい!」
口々にみんなが見に来るって言ってくれる。嬉しいけど緊張しちゃうな。でもみんなが見に来てくれるならもっと頑張らないと!
「みんなありがとう。私、ううん。私たち頑張るよ!」
「そうだね!応援してるよ!」
そんな声が飛び交う。ほんとこのクラスって最高だなぁって思う。
「そういえば、この前神子戸くんと泊まりでデートに行ったそうね」
「え?なんでそれを知ってるの?」
あのことは誰にも言ってないのに。まさか祐くんが言ったの!?でもそれはないもんね。ってそれより
「みんな料理の準備しなくて良いの?もうお客さん来てるよ。」
「いいからもっと聞かせてよ!」
「いやだよ!」
自分の顔が熱くなるのがわかる。
「ちょっと!葵ちゃん顔真っ赤!」
「そんなことしたの?本当に気になるなぁ」
このクラスの女子はとっても良い人たちだけど、こんな話になったら容赦ないよ〜。助けて祐くん!
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