31話 野球観戦に行こう(4)
俺たちはご飯を買って席に戻った。俺が買ったのは選手プロデュースのカツ丼。葵はロコモコ丼だった。あとフライドポテトももちろん買った。これで準備は完璧。
食べ終わってゴミを捨てたあと1度葵と離れる。葵は席に戻ってるだろう。
「やっぱここに来たらこれだよな」
俺が来たのはソフトクリームを売っているお店。これがめっちゃ美味い。
「あとは、あれか」
あとレモンスムージーを買って席に戻った。葵はグランドを見つめていてなんか寂しそうだった。たぶんだけど。
「ただいま、葵」
俺はそう言ってスムージーを葵のほっぺにくっつけた。
「ひゃっ!」と言うかわいい声とともに向いた顔は笑顔でほっとした。
「んもう!祐くんびっくりさせないでよ!」
「さっきの葵めっちゃ驚いててかわいいぞ。さっきぼーっとしてたけどなんかあった?」
いちおう気になったし嫌なことでもあるならどうにかしたい。
「言うの恥ずかしいんだけど...祐くんがいなくてちょっと寂しかったかな」
え?さっき考えてたの当たったんですけど。
「大丈夫だって。俺はここにいるよ」
「うん。分かってるよ」
安心してもらえたみたいで良かった。でもこれだったら四六時中一緒にいないといけなくなるな。まぁいいけど。
「葵、ソフトクリーム食べる?」
俺が食べてるソフトクリームはたぶん日本トップの美味さがあると思う。バニラの香りが強く、乳臭くないのが俺好み。
「食べる!祐くん食べさせて!」
「分かった、分かった。ほい、あーん」
スプーンでソフトクリームをすくって葵に食べさせる。俺はもう、あーんくらいで動揺することはない。と思う。
「んー!美味しい!祐くん!これどこで売ってるの?」
喜ぶ葵がまたかわいい。まだ試合開始まで時間があるしコンコースを一緒に一周するのもいいかも。
そんなことを思いながらソフトクリームを俺も食べる。
ん?今気がついた。こ、これは間接キスというものでは?いやいやいや。大丈夫。これくらいで動揺するなんて。そんなわけない。
そう。葵だってぜんぜん気にしてないんだから
めっちゃ顔赤いんですけど〜〜〜〜〜!!!
「祐くん。間接キスしちゃったね」
顔を赤くして上目遣いで言ってくる葵。まじで今日、野球観に来たんだよね?
「祐くんもっと欲しい」
このあとかなりあーんをされられた。でも葵からもあーんをされたのでする側される側できて嬉しかった。
コンコースを2人で歩いた時は顔真っ赤で喋れなかった。
読んでくださってありがとうございます!30話超えることができました。これからもよろしくお願いします!感想、レビュー、応援待ってます!
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