【わたしと花子さん】2












私の場合は、そんな消極的な理由でここに居るわけじゃない。


B型全員を自己中だと決めつけることが乱暴な様に、ものごとは一くくりになんて出来ないものだから。




O型全員が大雑把だと言うことこそ正に、大雑把極まれり。




私は単に気の合わない、入学そうそう他人の悪口ばかり言う少女たちと食べることが嫌になっただけなんだから。







そう、思うのに……


お弁当の大きさは、いつの間にか以前の半分になった。

最近、食欲がない。

もう、お弁当なんて持ってこなくても良いんじゃないか?







私と同じくらいの歳の、私とは違う人達の楽しそうなざわめきが、ぼんやり光るりガラスの向こうから聞こえていた。


そりゃそうだ。

昼休みなんだから。本当なら、一番楽しい時間だよね。


自分で選んでここに居るのに……




「自分のことながら心っていうのは謎だね」




本当に大事に思える友達以外、要らないやと思うのに。

誰か居てくれなくちゃ寂しいなんて。


友達がいない自分が、恥ずかしいなんて。



「そうだね」


「え?」


不意に空耳そらみみがした。

だれも居ないはずなのに、返事が返ってきた。



それとも知らないうちに誰かが入って来ていたんだろうか。

扉を開ける音や足音を、私が聞き取れなかっただけで。

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