港に向かう列車に乗って
僕からしたらそこが果てなのだろう。
たった2時間で行けるその果てはどこよりも賑やかで、どこよりも僕に会っていた。
と言っても、金銭的理由で気軽に行けるわけではないので年に1回。
毎年同じ冬。
代わり映えのしないようで、どこか違う。
口から出る白い息が空気に混じり消え行く様を見て「ああ、今年も一年が終わるのだ」と思う。
消えた白い息の先には港に浮かぶ船。
波に揺れ何を思うか旅の船。
背を向け、いつも乗っている果ての列車に乗り込む。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます