シンプルさを過小評価するべきでない


 みなさんこんにちは。

 星浦です。


 私は最近、執筆活動はしていなかったりするんですが、面白いってなんだろうという答えを探すために、めちゃめちゃ映画やらアニメを観まくっております。


 皆さんは『弱虫ペダル』という作品を知っているでしょうか?

 いや、むしろ知らない人がいるんだろうかって作品なわけですが、知人にすごい面白いって力説されたので、今日は一気に5話ぐらい観てみたところです。

(ネタバレはないので安心して読んでください)

『弱虫ペダル』って少し前の作品ではあるんですが、覇権を握ったと言っても良いアニメで、面白いんだろうなって思いつつ観ておりました。


 で、ここからが本題なのですが。

 ……本当に個人的な感想なのですが。


 そんなに面白いか?って私は感じてしまいました。


 いや、良いとことはたくさんあるのです(冴えない主人公に実は隠された才能があった王道展開とか、ロードバイク特有のウンチクをストーリーの展開に組み込んでいるのは素敵ですし、キャラクターも魅力的だと思います)


 でも、ストーリー的にそこまで捻りもないしシンプルすぎて面白くない。って感じちゃったんですよね。

 言ってみれば、同じスポーツ作品である『スラムダンク』の方が遥かに面白い気がすると感じてしまったのです。


 ……断っておくんですが、私は『弱虫ペダル』の悪口を言いたいわけではありません。


 むしろその逆で……この覇権を取った物語に対して、私は素直に〝面白い〟と感じることができないことに、物凄い不安を感じました。


 だってそうでしょう?

 一般人にとって流行ったこの作品は、一般人にとって丁度良い案配をもった物語なのです。


 推察でしかないのですが『弱虫ペダル』というのはマイナー競技であるロードバイクに焦点を当てた作品です。


 つまるところ視聴者は〝ロードバイク〟について初心者であり、〝ロードバイク〟という存在そのものが意外性やら新しさを供給するエネルギー源であるのです。


 何が言いたいかと言うと、このすでにある〝面白さ〟にプラスして〝意外性〟やらギミックのあるスト-リーやらを組み込むのは〝情報過多〟すぎるのではないかということです。


 シンプルすぎて面白くない。


 そう感じるのは恐らく、私が長らく色々な作品に触れすぎてしまったから。


 私の感じる〝面白い〟というのはもっと物語が好きで、いろいろな作品に触れてきた人間の感じる〝面白い〟に過ぎないのだという事。


 つまるところ、私の抱いた感想である『スラムダンク』の方が面白いっていうのは、『スラムダンク』を知っているからこそくる感想であり、私が『スラムダンク』を知っていて『弱虫ペダル』を知らなかったように、今の視聴者の大半が『スラムダンク』を知らない可能性は大きいのではないかということです。


 面白い作品を求めて、面白い要素を詰め込むことはひとつの答えではあると思います。


 しかし、ストーリーの根幹に入れる大きな意外性やら面白さというのは、〝ロードバイク〟というマイナーな要素との親和性が悪く、他の要素を王道にすることで話に安定感を与えて視聴者を引っ張るという狙いがあるのだと思いました。


 つまるところ、自分の持つ最高の面白さを物語に入れ込むだけでなく、物語の親和性やら主軸、狙いが読者に伝わる作品を書くというのもひとつの指針としては必要な要素なのかも知れないという事です。


   ***


 前回の話とリンクするような、物語の全体的な視点での考え方について話してみました。参考になる人が……いるのかなぁ?大汗


 久しぶりの連続更新ですが、また今度は半年後とかになるかも知れませんので、気長に気が向いたら読んで貰えればと思います笑


 今回も最後までお読みいただいてありがとうございました!

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