小説の魅力について
私は小説が好きです。
漫画もアニメも映画も好きであったりしますが、その中で一番小説が好きなんですよね。
その最たる理由は、やはり、小説が文章のみによって構成されているからでしょう。
……まとめてしまうと上記の内容になってしまうのですが、少しだけ補足を入れようと思います。
創作の物語を描く際に用いられる表現方法は、大きく分けると三種類です。
ドラマやアニメ、映画などの映像作品と、漫画と、小説ですね。
映像作品は視覚と聴覚に直接訴えかけ、漫画も視覚で直接楽しめます。
それに対し、小説とは文章だけで構成されています。
小説って言うのはつまるところ、情報でしかないんですよね。
この差によって、これらの媒体は得意分野が異なります。
映像作品で例えれば、小説でいくらド派手なアクションシーンを描いたところで、ハリウッドで撮影されたアクション映像には敵いません。
漫画で例えれば、小説でいくら可愛くてエッチな少女を描写したところで、その場にそのままの容姿を描くことのできる漫画には劣ってしまうでしょう。
個人的な見解になるのですが、これらを目玉に小説を書く、というのは茨の道だと考えています(小説とは複合的な魅力を内蔵させるために、絶対的にダメな訳ではありません。ただ単に、それを最大の目玉にした物語が、他の媒体と戦う場合には不利だろうなぁと感じるという事です)
結論として何が言いたいかのと言うと、小説を書くのであれば、小説の得意な土俵で戦うことが、創作を行う場合に有利に働く可能性があるということです。
さて、では、小説にとって得意な分野とは何だと思いますか?
これも私の個人的な答えなのですが、小説とは脳に直接訴える媒体ですので――主人公の考え方や、感じたモノを直接的に伝えることができるのだと思います。
読者と作品のその近さこそが、小説の最大の武器だと、私は考えています。
……少し分かりにくいでしょうか?
そもそも物語を読んでいて、私が最も面白いと感じる瞬間とはずばり、主人公やヒロインなどの考え方が〝変わった瞬間〟だったり〝説得するシーン〟です。
小説とは、実はこれを描くのが得意な媒体なのです。
例えば『とある魔術の禁書目録』という代表的なラノベ作品があります。
この第三巻、この物語の主人公〝上条当麻〟と最強の能力者である〝一方通行〟のバトルなどが分かりやすい例なのですが、このバトルはただの戦いを描いているわけではありません。
シスターズをただの実験動物だと殺し続ける〝一方通行〟に対し〝上条当麻〟はそれが間違っていると言い戦いを挑みますが――その戦いはただの〝戦闘だけ〟ではありません。
この戦闘は、考え方のぶつかり合いでもあるのです。
戦闘と考え方がぶつかり合い、その両方で勝利する。
ライトノベルにとっての派手とは、見た目の派手さではありません。
主人公か、敵の考え方を変えた上で、物理的にも大逆転劇をこなすこと、なのです。
はっきり言って、これを達成しているライトノベルというモノは、めちゃくちゃ面白いです。
私の好きなライトノベルに『俺の妹がこんなにも可愛いわけがない』という物語があるのですが、こちらも同じプロットで作られています。
細かい文章力や、分かりやすい設定等、ヒットする物語に必要な最低限の赤点を取らない完成度というものが存在するとは思うのですが、それをクリアしており、これを達成することのできる物語は――すでにプロ並みの面白さを持つライトノベルだと言えると私は考えております。
***
この方法は、私の創作方法の中でも奥義に近い、核でもあります。
ラストの盛り上がりについて悩んでいる方は、是非試すべきです。
ああ、これを書いてしまうのは勿体ないなぁ……なぜなら、これを知っているのと知らないのでは、物語のラストを書く力が100倍ぐらい変わるからです。
結局のところ、面白いライトノベルの共通点を上げると浮かび上がってくることですので、考えればいつかは行きつく所ではあるんですけどね笑
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