第10話 ナマコガイドブック

「ナマコさん」という、面白いエッセイを書いたりしている方がおられるのですが。そのナマコ氏からお勧めされ、図書館で借りてきて読んでみましたよ、「ナマコガイドブック」。まず、黄色い斑点が特徴的なナマコの表紙に目が行きます。手にとって最初のページを開く前に、ひと呼吸。


 サイズは、A4を二つ折りにした感じで、厚みは大体1㎝です。「はじめに」という文章は、著者代表として大川達雄さんが担当。専門家向けではない、とあるように、登場人物(夏ちゃんとおじさん)の軽妙な会話によってナマコの事が語られます。夏ちゃんは文学部の女子大生で、バイト代を貯めて沖縄にダイビングをしに行く元気そうな子です。そして、ナマコ博士のおじさん。この組み合わせが、堅苦しい生き物図鑑っぽさを、いい意味で軽減しています。ところどころに俳句などが配置されているのが面白い。それにしても、海鼠(なまこ)に関連した俳句が結構ある事に驚きます。ナマコは、素手で触っても大丈夫だという事がわかりました。


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 ナマコって、気持ち悪い生き物だという認識しか無かったのですよ。母親が昔、海で捕ったナマコを1週間飢えさせ、お腹の中を空っぽにしてからぶつ切りにして食したのを見てからは、特に。だけど、ナマコガイドブックには、ナマコにまつわるそうしたあらゆる「気持ち悪さ」すら認め、好きでないものについて知る事によって「敬意」を持つ事を語っているのです。知る事によって敬意を持つ。これは、ナマコの生態にはそういうものがある、と確信する著者の、意地のようなものを感じました。一体私は何を言ってるんだ?


 今日は、カクヨムにて投稿している娘の「チョコ林檎」さんと、神谷ネコ丸氏とのコラボラジオ(YouTube)の収録をしたのです。しかし、その30分に及ぶ親子対談は、何かの手違いで消失。チョコさん、すまん! ちなみにテーマは「ネットでの人間関係について」。話はたびたびとっ散らかり、小説談義になり、果ては「何で生きてるの」という、ちょっと心配な話になり。まあ、また撮り直しましょう。


 という事で、あさってはカラオケに行きます。




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