第7話 壱宮 凪:病猫(ヤンデレネコ)に憑かれて破滅寸前な少女

 現在4巻まで発売中! な、アマゾンで購入できる「ヤンデレネコ」なのですが、ちょっと前まで、小説投稿サイト最大手「小説家になろう」で連載していた、女子中高生に超人気! な恋愛もの(バトルの表現もいいんだよこれが)でした。感想欄には、熱い、熱すぎるファンレターがわんさと届いており、とにかく凄かったのです。そしてある日私は、作者のあとがき(メス猫の叫び)から、その尋常ならざる苦悩を知ってレビューをしたのです。そもそも、読者からメチャメチャ愛されてる作品にレビューの一つも無いのはおかしな事だと思ったのです。


 作者の苦悩、それは……サイト内の、R15から18までの表現の幅が曖昧なため、どの辺まで攻めたらいいのか、っていう感じの。私も当時はそこいら辺で悩んでいたので、壱宮さんがギリギリまで攻めるスタイルに対し、共感と言うか同感してもいたのです。実際、拙著「月面転生奇譚外伝・世紀末痴女伝説Y子!」を連載している最中の緊張感と言ったら、感想欄が祭りになるくらいじゃ楽になれない感じの。

 今から思えば、あんなに神経を使うくらいならさっさとブログを立ち上げてそっちで投稿したら良かったんだと思いますが。当時は、何か「頑張って」しまったのです。


 ちなみに、壱宮さんのヤンデレネコは、人気絶頂の時期に運営さんから注意を受け、キンドル版の方に移動した経緯があります(実際は、もっと大変だったんだろうけど)。だけど良かったのかもしれない。電子書籍になったので、買って応援できるんですから。4巻は18歳以上でないと買えませんがね。


 よく、書籍化した作家がサイン本を知り合いに贈る行為があるんだと思うのですが、私だったら買って応援しますね。タダで貰った本を読むっていうのは、応援になっていないと思います。一体、あれはどういう現象なんだろう。そりゃあ、親とか指導してくれた先生とか、そういう恩人に贈るのは普通だと思うんですが。

 応援するって言うなら、買ってください。はい。書籍化した作家の代わりに言ってみました。


 そういえば、投稿サイト内の「応援」っていったら、何だろう。感想を書く事か、評価をする事か。

 私は、ある事をたまに思い出します。それは、ある日の「小説家になろう」の活動報告での出来事です。その日、初めての訪問者が別れ(退会)の挨拶を置いていったのです。私は、その作者の活動報告にメッセージを残しました。全くの「初対面」だったのですが。いや、たぶん作品は、初対面では無かったんでしょう。そうでなかったら、私のとこにわざわざ来るはずないから。

 思うに、作者同士のメッセージの交流もいいんだけど、作品との出会いの方が実は、魂に触れ得る「本質的交流」なのかもしれない。ちょっと、そんな風にも思うような出来事でした。とりあえず、感想も評価も無くても、何かを感じてくれているような人も、いるっていう話でした。

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