第6話 一時休戦!「いじめ」についての意見交換
親子バトルなんて銘打って始めちゃったけれども、実は戦う気はあまり無いという……だけど、カラオケで負けると悔しい! チョコ林檎さん(娘)は、90点以上を軽く出すからなあ。こっちは熱唱してやっとだってえのに。どうなってんだよ、ジョイサウンド!←怒るな
さて、今回のテーマは「いじめ」なのですよ。何で今って思う方、近頃ニュースなどで報道されている内容って、どうですか。中学生の生徒同士のトラブルによる殺傷事件。いじめの報告がクラスメイトから数件上がってるのに「いじめを報告する内容のメモを裁断して捨てた」担任。他にも、息子の、部活の顧問からのいじめによる自殺を「事故」と発表するよう学校側から言われた母親とか。最近だけでも、何だか異様な感じで。子供というよりも、大人の対応の異常さに腹が立ちます。
私自身は、保育園に入ってから中学卒業まで「場面かんもく症」という不安障害があったので、大勢の前に出ると話せない状態でした。当時は、「かんもく」なんていう概念は無くって、ただの我がままだと周囲からは思われていました。
なにせ「場面」と付くかんもくなので、ある条件が揃うと発症するのもややこしかった。家にいる時や、住み慣れた場所にいる時は話せるんですが、学校に行くともうだめで。で、私がよく喋る事を知っている人なんかは不思議がるし、そのほかの人は私が「知的障害者だから」話せないと思って、ゆっくり1~2単語で話しかけてきたり。そういう時は心の中で
「親切ぶってる意地悪な女め、消えろ」
などと毒付いているのですが。誰だ、障害者は優しくて純粋とか言ってる奴、考えを改めた方がいいぜ!←お前だけや
そうやって黙って他人を観察するしか無かった私は、心の中で毒付きながら色んな侮辱に耐えたり受け流したりしていました。そして、住み慣れた地域に帰ると暴れまわるのです。まあ、ホントに嫌な子供だったと思います。学校ではかわいそうな子と思われて、家では手が付けられない子だと思われてました。だけど、近所にはもっと悲惨な状況の子(母親がパチンコ狂いで、いつも赤ん坊の妹を連れていた)がいたので、そいつとつるんで悪い事をしたりして何とか生きていたんだと思います。ドストエフスキーの「罪と罰」中のダメおやじのセリフでは無いですが、『だって、どんな人間にしたって、せめてどこかへ行き場がなくちゃいけませんものな』っていう。
悪い仲間でも何でも、そこが行き場なら。行きますよ。
本題に戻すと、最近のいじめの問題点はおそらく、「不寛容の無自覚」であると思います。
人間というのは、自分の許容の範囲を超えた存在に出会うとまず、不快感を感じますよね。で、その存在から離れようとする。だけど、学校や職場だと、簡単には離れられない。そこで、相手を無視したりして、存在そのものを「無い」事にしてやり過ごそうとする。この時点で、客観的に見たらいじめなのですが、やっている方は「むしろ自分は被害に遭ってる」くらいの感覚な事があるんですよ。子供のトラブルなどに関わって話を聞くと、そういう事は多い。だから私はこう言います。
「あんたたちのやってることはいじめだ。ただちにやめろ。だけど、関わるストレスがあるから、関わるうちはいじめはやめられないだろう。ちょっとだけ、距離を置くといい」
と。なかなか子供にとっては「ちょっと距離を取る」っていうのは、成長過程的意味で実行が難しいんですが、双方の親同士に信頼関係があれば、話し合いでどうにかなる場合もあります。親が子供同士のトラブルに対し「仲良くしなさい!」なんて言えば、きっと状況は悪化する事請け合いです。昔とは違うのです。
あとは、いじめる側は専門家によるカウンセリングを受けるべきです。自分がなぜ、人を嫌うのか。カウンセリングで明らかにして、嫌う感情は相手の問題ではなく、自分の課題であるという自覚をしてもらう。
「いじめは悪」というような、スローガン的な文句はあんまり効果が無い。私は、そのように思います。いかがでしょうか。
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