第2話 入門

団三と陽華の2人は、無事に激嵐学園に到着しました。


激嵐学園は川の中に建てられた巨大な建築物です。学生が入門するときだけ、川の中から学園が現れます。


ゴゴゴゴ・・・ザバァ!!


激嵐学園の入り口は建築物の頂上の土管の中です。川の流れが入り口まで阻害しているので、土管までジャンプする必要があります。


「なんだかゲームみたいね」


少し水がかかって、髪が濡れた陽華が言いました。


「ワーオ!」


団三は上手にジャンプして、土管の中に入りました。


「陽華もおいでよ!」

「スカートだから、跳んだときに中身が見えてしまうわ」

「僕は陽華のスカートの中身のさらに奥が見たいなぁ」

「団三の正直なところ、好きよ」

「お、おう」(ドン引き)


そうこうしているうちに、他の学生達がやって来たようです。遠くから話し声が聞こえてきました。


「早くしないと、マジでスカートの中身がヤバいよ」

「サービスシーンにちょうどいいわ」

「いや、あとで僕だけにこっそり見せてね」

「急ぎましょう。団三、男子学生が来たら目を潰してちょうだい」

「合点承知!」


意を決して、陽華が土管にジャンプしようと前傾姿勢に入りました。


「えい、えい、おー!」


陽華がピョーンと舞い上がりました。ジャンプの姿勢は団三よりも美しいです。

後続の男子学生が叫びました。


「例え火の中水の中、土管の中あの娘のスカートの中!?」

「邪魔させへんで!」


団三は男子学生に向かって袋入りの飴玉を2個、投げつけました。

飴玉は、コントロール良く男子学生の両目に直撃しました。


「ぐわぁ!目が、目がぁ」

「ナイスコントロール!」

「団三、顔を引っ込めないと危ないわ」

「大丈夫!僕が陽華を受け止めるよ!」


団三が手を伸ばします。

団三と陽華の距離が近づき、そしてー


「はぅぐはぁあ!?」


まず陽華の膝蹴りが団三の鳩尾に直撃し、さらに頭突きが団三の脳天を揺さぶりました。


「・・・」


今の陽華の攻撃で、団三は気絶しました。


「キャーー・・・」


棒読みっぽい陽華の叫びが、土管の中にこだましなから2人は落下しました。

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