第9話 亀田島に逃げる
「ひっ捕らえよ。あの女生かしはしない。あの女は我が社を裏切った。」鷹島遼一は社内で声を荒げていた。
「そうは言えどもお前の管理がなっていなかったからではないのか?」
「うるさい!お前に何がわかる!」鷹島は男を殴った。
「誰だか分かってんのか。お前は俺たちがいるからこそ力が使える。俺がお前の上に立っていることを忘れるなよ。」男は懐からショットガンを取り出し鷹島に突きつける。
「ひぃぃ……ご勘弁を!ご勘弁を!」
「それで良いんだ。これより,副島華音奪還作戦は,この隠野忍が承る。最強の布陣でな。」
隠野率いる忍びの集団が2人に向かって出発する。
一方虎之助らは,亀田島に到着した。亀田島は火山があり,温泉があることで有名である。島の領主は亀田守泉と呼ばれる男である。ずっと領主として治めているわけではなく,村長の役割としての領主である。任期は5年で2選まで認められている。
「亀田様。お久しぶりです。隠岐虎之助でございます。」
「これは隠岐の親父,いつもお世話になっております。確かご病気でお亡くなりになられたとかお聞きしましたが。」現在の亀田守泉は,
「フェイクニュースだ。実は,追っ手に追われていて,しばらく身を寄せさせて頂きたい。」
「大丈夫ですよ。島の防備は十分ですよ。」
「頼もしいなぁ。どこか泊まるところはあるか?」
「コテージ ラ カメダはいかがですか?」
「おお。お洒落な名前じゃ。どこにあるのじゃ。」
「湖の近くにあります。木々に隠されているので逃げ切れるはずです。」
「分かった。そこに泊まることにしよう。恩に着る。」虎之助は滞在場所をすぐさま決定した。お金の心配はしなくても広告収入が入ってくるのだ。
「見張りを滞在させましょうか。」
「その必要はない。ワシもこのドライバーを持っているからな。」
「分かりました。今から送り届けましょう。」
「ありがとうな。出来るだけ迷惑はかけないようにする。」
「ご心配なく。島の守りができなくて何になるのでしょう。住民を守るのは我々行政の役割です。」
亀田島はとんでもない島であると華音と虎之助は思ったのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます