第7話 vs黒田丸夫
「ようやく見つけたぞ!黒田ァ!お前がびわの市を手中に収めようとしていたことは知っている。」青山市長は,黒田丸夫に追いついた。
「そんなことはない!行け!オマエら!」黒田は手下を放つ。
青山は,襲いかかる手下に対して殴りつけたが,全然ビクともしなかった。
「何だこれ!手が痛すぎる。」
「こいつらは人間ではないからなぁ。オラァ!」
「ちっ!分かった。今からお前らを倒してやる!」ヘッドホンを装着すると聞こえない右側の耳についているレバーを引いた。
『start up』
「民の声を聴き,神の声に従う。発動!」
腕のボタンを押して,不自由な耳側から装甲が現れる。
「聴神ドラゴン参上!さあ,かかってこい。」
手下に対して殴りかかる。
「おっ!効くなあ。さすがは新型のスーツだ。」拳から繰り出されるパンチは,確実に手下にダメージを与える。
「く…クソがあ!大将。あれを下さい!」
「分かったよ。」瓢箪を開けると黒い液体が出てきた。
「覚悟しろ竜騎士。俺たちは負けることはない。」
手下Aはそのままで,手下Bは鎧となり,手下Cは兵器となった。
黒い液体がそれらを連結し,一つの黒騎士となった。
「我は魔神タピオカβ,我がタピオカ道を阻むものは斬り捨てるだけだ。」
「こんなところで邪魔されるわけには…」
「はあはあ。間に合ったようじゃな。」虎之助は別ルートから黒田丸夫のもとに近づいた。
「隠岐さん。華音さんを救いますよ。」
「分かってる。さあ,黒田丸夫を倒さないとね。」
『キラーXホワイトモード起動』
「さあ,奪還作戦と参ろうか。」
「黒田丸夫!その手でワシをだまそうとしたって無駄だ。」
「よく来たな。お相手してやろう。」黒田丸夫は全身を赤いユニフォームで包んでおり,覆面レスラーの蘭陵王という形であった。
「華音を返してもらうぜ。」
「さぁ,勝負だ。」黒田は刀を振るう。
「フン。」腕についている刃で打撃を受け止める。
腕の刃が分離し,2つの小刀になった。
黒田の攻撃を2つの小刀で受け止める。
「防戦一方だなぁ。たまにはかかって来いや。」黒田はなめたように話しかける。
「油断しているとどうなるかわかっているのか?」片方の小刀で受け止め,もう一方で刺そうとした。
「やるなぁ。まだ俺は負けんぞ。」虎之助の攻撃をかわした。
そこからは,虎之助の攻撃が強まった。
「そこだぁ!」何度かのつばぜり合いを制したのは虎之助であった。
「くっ……また会おう。」腹を押さえながらマントを翻すとそこには丸夫が着ていた服があった。
「これを受け取れということか。」
そのコスチュームを手にして,運ばれていた台車に向かって急ぐ。
箱を見つけて,オープンした。
「ごめんな。華音。怖かっただろう。」
「とらたん。ごめんなさい。私,狙われていることをすっかり忘れていて。」
「いやいいんだ。俺が責任を持って華音を守ると言ったのに。俺も気が動転してしまった。さて,客室に戻ろう。」
こうして2人の長い1日は終わったのだった。
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