パロディと共に去りぬ
古今東西。
このネタは媒体を問わずに存在する。
気付けばそこにいる、意識すると無数に存在する。
それこそがパロディ。
メインに据えていたり、ハンバーグに添えられるパセリのようにちょっとしたアクセントにしていたり、カツカレーのように『主役はどっちだ?』という状況だったり。
ただしパロディには一つの問題が常に存在する。
元ネタに対してどれだけ敬意を持っているか?
これが非常に元となったネタへの敬意が足りなければそれはただの誹謗や中傷になってしまう、やった方はちょっとしたアクセントのつもりだったけど予想以上に炎上する事もある。。
コメディーじゃないけどとある映画で実際の人物を参考に登場人物をアレンジしてみたら、たんなる侮辱にしか捉えられない表現になってしまったというのはつい最近もありました。
あれはまだ真面目な……まあ作った人達はさておき原作がとてもシリアスな作品だったから役者の人の人格が疑われた程度で済んだけれど、もしもコメディーだったらとても許されなかった。
と、真面目な話で始まってしまったけど今回語るのは私がパロディ映画の金字塔だと思っている『ホットショット』です。
1でメインにしているのは『トップガン』、2は『ランボー』。
ただ『ランボー』は第一作目ではなく続編の『怒りの脱出』と『怒りのアフガン』です、それと最近知ったのですが『ランボー』シリーズは『最後の戦場』で最後だと思っていたのですが続編が出ます。
『ホットショット』が金字塔だと思うのは言うまでもなく全力全開、最後の最後まで全力で笑えてしかも役者も全力、随所に分かる人にしか分からない小ネタを周到に仕込む。
何より凄いのは元ネタを知らなくても楽しめること。
こことても重要で、パロディは元ネタを知らないと笑えないか笑い辛いのだ。
例えばホラー映画のパロディ映画は本来恐ろしい筈の殺人鬼が、とてつもなく間抜けだからこそ笑えるけれど知らなければ、頭のおかしい変な格好した危ない奴がなんか間抜けな事をしながら人を殺している。
そう見えてしまう。
特に私のような『リング』を見る時は家中の明かりをつけて一晩中暗がりから逃げる人には笑うのは難しい、だから元ネタを知らなくても笑えるパロディ映画というのは簡単なようでとても難しい。
その視点から見ると『ホットショット』は元ネタを知らなくても笑える。
そして元ネタを知っている人から見ても細部までこだわって作っている事が分かり、不快に思う人は少なくだからこそ金字塔なのだと私は思っている。
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