第38話

一ヶ月が経ち、もう少しで男女とも浮かれるイベントがやってくる。2月のイベントは一つしかない。

バレンタインデーだ。

私も浮かれている一人だ。

だって彼、汀銘君にチョコを渡せるかどうか分からないから。渡せたらいいのだけどなぁ。

クラスメートの男子達がそわそわ浮き足だしている。

髪を切って短くしたり、色々と変えている。

今さら変えてももう遅いと思う。

私も女子達と同様にチョコを作らなきゃ。私はお菓子作りも苦手だから兄に教わらなきゃ。

窓の外は雪が吹雪いている。

今日は一段と寒い。汀銘君に貰った手袋がなかったら、のりこえられない。

まだ午後にもなっていないのに外が暗い。

早く帰れたらな。

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