第24話

2日後。

目覚ましをセットしていたけど、目覚ましをとめて二度寝をしてしまい、いつものようにお兄ちゃんに叩き起こされている。

「おいっ、おい起きろ!雫ー遅刻すんぞ。飯できてるから起きろっ」

体を揺すられ、やっと目を覚ます。

「おはーようぅ、お兄ちゃん。はぁぁ」

あくびをしながらリビングに向かう。

食卓に並んでいる朝食を食べているとお兄ちゃんが申し訳なさそうにいった。

「今日は購買で昼済ませてくれないか。お弁当に入れる量がなかったからできなかった。悪い」

まだ覚醒していない脳に今の言葉が入ってこなかった。

今、なんて。

お弁当がないってーー。

「え、何でなの。お兄ちゃん」

「今、いったろうが。ないものはないんだよ」



学校に着いてもテンションがあがらない。お兄ちゃんの作ったお弁当がないなんて。


何とか午前の授業を乗り越え、購買で何とか食べたいものを手に入れて、教室に戻ろうと廊下を歩いていると後ろから声がかかった。

「やっはろー、雨下先輩」

気分が落ちているから通り過ぎようと歩き続けると追いかけてきて肩を叩いてきた。

「何で無視するんですか、雨下先輩。挨拶したのに」

振り返り、

「ああ、波暮君。どうしたの」

「うわっ、テンション低いですね。どうしたんですか」

驚いた顔の波暮君。

「お弁当がなくて、購買で買ったの」

袋を見せて言う私。

「そうですか」

「あれ、隣は彼女?付き合ってんの、波暮君」

波暮君の隣には女子がいた。

セミロングヘアの女子で私より身長が少し低い。

「付き合っていません。隣のクラスの藤崎冬華ちゃんです。こっちが雨下雫先輩です」

「よろしくね、冬華ちゃん。雫でいいよ。私のことは」

握手する私達。

「よろしく......です。雫先輩」


メロンパンを食べ終え、午後の授業に備える。


午後の授業が終わり早々に帰った。

家に帰るとお兄ちゃんに不満をぶちまけた。

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