04.本当にガチャは悪い文明?

 はい、こんばんは! ながやんです。

 前回までで、既存きぞんのゲームとソシャゲの違いを、少し主観を交えてべさせていただきました。これらは優劣ゆうれつ善悪ぜんあくではなく、違うジャンルのゲームという意味です。

 小さい頃は、無限の時間がありました。

 放課後や深夜、いくらでもゲームができました。

 しかし、大人になると仕事をしたり、家族との時間を持つことが大事になります。勿論もちろん、それらが全てではありませんが、子供の時ほど時間を自由に使うことができなくなる傾向があります。

 そうしたユーザー層に『時間の代わりにお金を使うゲーム』として、ソシャゲが受け入れられたのではないでしょうか。


 しかし、こうした課金が前提のゲームに対して、抵抗感を感じる方もいらっしゃるかと思います。今ではコンシューマゲームにもDLC、いわゆるダウンロードコンテンツが存在し、その一部は有償で提供されています。

 ソフトを買っても、さらにお金を要求されるのは理不尽だ!

 そう思う方もいらっしゃるかと思いますし、一理あるかもしれません。

 そして、そもそも無料で遊べて、強くなるためには課金した方がいいというソシャゲ自体にも、あまりいい印象を持たない方も勿論存在します。

 では、本当にゲームに対しての課金は、どういうものなのでしょう。

 FGOに限った話ですが、少しその仕組を紐解ひもといてみましょう。




1.基本は無料で遊べます。


 FGOは、自分の手駒てごまとなるサーヴァントを戦闘で戦わせるRPGです。このサーヴァントには、それぞれにクラス別の属性(相手との有利不利)があり、決して一人のサーヴァントで戦い抜けないようになっています。また、同じクラスのサーヴァントでも、レアリティのランクが☆1から☆5まであります。

 一概いちがいに全てがそうとは言えませんが、☆の数が多い程強いサーヴァントですね。勿論、例外もあります。

 そして、これらのサーヴァントを手に入れるためには、聖晶石せいしょうせき呼符こふと呼ばれるアイテムが必要になります。そして、特に多用される聖晶石を多く得るには、課金して聖晶石を買う必要があるんですね。


 聖晶石は召喚の他にも、スタミナであるAPの回復、戦闘時のコンテニューなどに用いられます。つまり、FGO

 さらに、ここが大事なんですが……聖晶石には二種類のタイプがあります。

 課金して買った有償石と、ゲーム内で得られる無償石です。

 違いは一つだけで、極稀ごくまれに『有償石でしか回せないガチャ』が存在します。

 それ以外は、どちらも同じもので、召喚やコンテニュー、AP回復に使われます。


 無償石の存在からわかるように、FGOでは遊んでいれば自然と聖晶石が貯まります。毎週のミッションをこなすことで3個、毎日のログインボーナスで一週間に3個、他にも様々な機会のたびに、運営側から聖晶石が無料配布されるんですね。そういう意味では、本当に『基本は無料で遊べます』というのは、事実でしょう。

 プレイヤー個人が、物足りなかったら有償石を買えばいいのです。

 しかし、リソースは有限ですから……そこはお財布と相談になりますね。




2.ソシャゲ名物、ガチャについて


 こうした聖晶石というリソースを、自分で管理し、増やして、使うべき時に使う。この判断の全てが、プレイヤーに一任されています。

 そして、聖晶石が最も輝く出番、それがガチャです。

 FGOのガチャは、聖晶石30個で10連ガチャが一度回せます。

 3個では、単体の一回こっきりのガチャが回せます。

 課金時は確か、9,800円で180個前後の聖晶石(有償石と無償石混在)が買えたと記憶しています。まあ、60連ガチャ相当ですね。


 10連ガチャは、☆3以上のサーヴァントが必ず1枚でます。また、☆4以上のサーヴァントか礼装が、必ず1枚出ますね。ここが曲者くせもので、☆4のサーヴァントというのはかなり有用なキャラ、強いキャラが含まれています。一方で、☆4の礼装というのは、なかなかガチャから出るものは(時期にもよりますが)パッとしない印象があります。

 因みに、一番レアリティの高い☆5サーヴァントは、1%の確率で排出されます。

 100連やったら1枚出るかな? という感じですね、数字的には。


 


 呼符1枚で引く人もいます。


 100連以上回しても、さっぱり出ない人もいます。


 ここが、ガチャの恐いところなんです。

 

 総じて、FGOでは『課金するほど強くなる』ではないのです。


 正確には『課金するほど強くなる確率が高まる』というものなのです。


 かつては、レアアイテムは強い装備を得るために、何時間もダンジョンにこもったり、強い難敵を攻略することが要求されました。レベルを99に上げる作業の果てに、ようやく最強のキャラクターができあがる。

 しかし、FGOは違います。

 まず、プレイする時間がいくらあっても、ゲーム内ではスタミナであるAPに管理されてしまいます。あなたが休日でも、APを使い切ってしまうと遊ぶことができません。そして、そのAPを回復させるアイテム、それが聖晶石なのです(それ専用のアイテムもあるが、非売品です)そして、いくらAPがあっても、育てるべきサーヴァントがいないと強くはなれません。


 強くなるためには、レアリティの高い☆4や☆5のサーヴァントをガチャで引く必要があります。また、宝具と呼ばれる超必殺技があり、そのレベルを上げるためには複数の同じサーヴァントをガチャから引かねばなりません。

 よく『』と揶揄やゆされます。

 例えば、☆5のサーヴァントを宝具レベル5にする場合、1%の確率で出る☆5サーヴァントを、5枚引く必要があります。かなりの運と資産が要求されます。そして、資産があっても運が悪ければ、何度回してもガチャからはそのサーヴァントは得られません。


 そういうことをわかって、課金を考えなければいけません。課金をすればするほど、欲しいサーヴァントが得られる確率はあがります。また、期間限定サーヴァントは一時期に限って、ピックアップ状態になります。普段は排出されないサーヴァントも、イベント等でピックアップされ『1%の確率を引き当てた際、高確率でピックアップ対象のサーヴァントとなる』というように調整されています。


 ですが、それもまた運です。

 ピックアップ中に対象ではないサーヴァントが出てしまうことを『』というそうです。自分も昔、源頼光みなもとのよりみつを引くためにガチャを引いて、一緒にアナスタシアが出たことがあります。

 全て、運です。

 課金しても、確率が上がるだけで、全て運なんです。

 それが、FGOというゲームの『強さへの道』の全てなんですね。

 何度もいいますが、良し悪しではありません。

 これがそういうゲームで、ソシャゲはそういう傾向が強いというだけの話なんですね。

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