第2話 開封

懐かしさで、いっぱいだった。

まーちゃんは、僕の近況はいろいろと訊いてくるが、

自分の事は、話そうそしない。


話したくない理由があるのだろう。

ここは、彼女から話てくれるのを待つのが吉。

こちらからは、訊かないでおこう。


「でね、まーくん」

「どうしたの?まーちゃん」

「今から、会いに行っていい?」

「それは、構わないけど・・・」

いきなりだな・・・


「電話番号が変わってないと事を見ると、引っ越してないんだね」

「うん。変わってないよ」

「じゃあ、すぐに行くね」

電話が切れた。


着信履歴を見ると、スマホの電話番号が表示された。

近くに来ているのか?


ピンポーン


「はーい」

母が出た。


「あら、まーちゃん、久しぶり」

「おばさん。ご無沙汰しています」

「元気そうね」

「ええ、おかげさまで・・・」


まあ、元気そうで安心した。


さてと、着替えをしなくては・・・


「まーくん、久しぶり」

まーちゃんが、ひょっこりと顔を出した。


驚いた。

当たり前だが、記憶の中のまーちゃんよりも、女ぽくなっていた。


女は20歳を過ぎると、劇的な変化を遂げるはいうが・・・

長かった髪は、ショートヘアになっていた。


でも、面影はある。

まーちゃんで、間違いない。


「どうしたの?まーくん」

「いや、奇麗になったなと思って・・・」

「まーくんは、変わらないね」

悪かったな。


「ねえ、まーくんの部屋に入れて」

「今、散らかってるから、今度」

「だめ。今がいいの」


まーちゃんは、僕の部屋へと入っていた。

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