第7話 カヌウの話(その1)
話はそれで終わらなかった。ペタリンたちと
「いいか、レノー。森では
なぜなのか、レノーは
(なんだかすべすべした
それについては彼は
「
へっへっへ、と人のあえぐような声をたてて二人は笑った。
カヌウはレノーの袋を
「旅から旅へ、というのは俺たちクフィーニスの
家、と聞いて、レノーは急に泣きたくなった。
(旅に出て、もし「あかし」がみつからなかったなら、ここに帰ろう)
本気でそう思った。
アルルとクルルは
小屋のまわりの
(昨日の夜明け前、俺は山にいたんだ。そしてやはり星を見上げていた。
レノーはまじめな話、
「アルルもクルルもたいしたもんだ。でも出発は夜明けなのに。早いんじゃないの」
アルル(
「カヌウのかな? 大きさが合わないかも」
小屋に戻って
「昔の俺の服だ。レノー、気に入るといいがな。着てみろよ。合わない所はクルルが直してくれる」
「うまいもんだ。クルルの恋人は
クルルはにんまり笑った。カヌウが手を出せ、と言って
「手や腕のことを誰かに
アルルとクルルが人の言うことがわかるのも知られてはいけない。二人はレノーが飼っている動物だということにしろ、とカヌウは付け加えた。準備を整えておくからもう少し眠っておけ、と言われたが、眠れない。ずっと起きておくよ、とカヌウにはっきり言って、四人で作業を始めた。
夜明けが近づくまで、四人はさらに語り合った。
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