第4話 期待の新人

担任教師にがっかりとはしたが、(昨日の欠席をしつこく尋問され説教され)他の教科の担当教師は普通に良い人たちだった。去年や一昨年教わっていた教師がほとんどだ。どうやら、今年初めての教師は噂の英語教師だけのようだ。その期待の英語(コミュニケーション英語)の授業の始まる5分も前に噂の教師は登場する。

「皆おはよー!」

いい大人とは思えない無邪気な声で教室に入ってきたのは、輝く金髪を持つ美女。その後ろにはファンの生徒が大勢ついている。

「!?」

その美女を俺は知っていた。声だけでわかる。物心ついたときから聞き続けて、いつしか突然聞くことがなくなった声。大好きだった、大嫌いになった人の声。

その時、俺はどんな表情をしていたのだろう。ただ、俺の顔を見た彼女は昔と何も変わらない笑顔を俺に向けた。

「おはよう新太!」

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