第14話 文化祭について。
~大塚蒼太 side~
6限目が始まる。
今からは文化祭のクラスTシャツについて。
まずはクラスカラーを決める。
王道の赤や青、あまりない紫はどうか、などなど
色々な提案が出た。
結果、決まったのは黄色。
皆、納得しているようで良かった。
次はクラスTシャツのデザイン。
カタログから選ぶというのもあるが、
やっぱりオリジナルがいい。
それはクラス全員の意見だが、肝心な誰がデザイン
するのかというのが決まらない。
沈黙の時間が流れようとした時、
誰かが手を挙げた。
釣畑だ。
俺は釣畑を当てた。
「えっと、私がデザインしましょうか…?」
それを聞いたクラス全員が「おぉ!」と言って
拍手をした。
俺は釣畑にもう一度、「してくれるの?」と確認
する。
本当にやってくれるということで
釣畑がデザインしてくれることとなった。
よかった…。
これで誰もいなかったら大変だった。
これでクラスTシャツについてはOK。
あとは…
「次は文化祭のお化け屋敷の詳細について決めたいと思います」
と副室長の中山が言う。
まずは名前。
ただの『お化け屋敷』だけではつまらない。
実際にあった事件をコンセプトにしているのだから
何かマッチした名前がいい。
様々な意見が出るが、どの意見もみんなピンと来ていないみたいだ。
また沈黙の時間が来るといけない。
俺は
「シンプルに『私立桜ヶ丘倫聖院学園での復讐』
とかでいいんじゃね?」
といった。
すると、クラス全員が「それいいね!」という雰囲気になった。
そのまま俺の意見が採用された。
次は誰が何をするかという担当を決める。
お化け屋敷での役柄は決まっているが、
誰がなんの準備や作ったりするかを
決めてはいない。
まずは前半、後半チームに分かれる。
また、その中でも幽霊役チーム、操作するチームに
分かれた。
前半チーム、後半チーム関係なく、
操作するチームは教室の内装を考え、
作る役割になった。
前半チームの幽霊役達は教室の外装を考え、
作る役割になった。
後半チームの幽霊役達は幽霊役のメイクや衣装を
考え、作る役割になった。
もちろん、衣装を作るのは全員でやるが主にやるのが後半チームの幽霊役達。
俺は後半チームの幽霊役。
だから衣装を作ったりしなければならない。
裁縫は出来るが、そんなに得意なほうじゃない。
でもこちらには釣畑がいるから大丈夫そうだ。
釣畑だけに仕事をやらせるのはだめだけどな…
クラスTシャツのこともあるし。
ひと段落着いたところで本鈴がなった。
よし…これでひとまず安心…
じゃなかった。
そう言えば、俺、ラブレターみたいなの
貰ったんだ…。
どうしよう。
文化祭のことで頭がいっぱいで
忘れることが出来ていた。
誰が書いたのかわからなければ
なんとも言えない。
俺は結局、放っておくことにした。
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