第3話 青春したい。

~大塚蒼太 side~


4月、「勢いで室長をやってみよう!」と思い、室長になったものの……2ヶ月やってみて、とてもとても大変だと言うことがわかった。クラスをまとめなければならないし、クラスで決め事があればそれの司会もやらなければならない。クラスに何かあれば、室長である自分の責任になる。副室長の中山柚月(なかやまゆづき)の支えがあって成り立っている。


学校はまぁまぁ楽しい。男子バレーボール部に所属していて、毎日が忙しい。でも、毎日が充実していると思う。

他には…恋とか?やっぱり、高校生と言えば部活、勉強、そして恋…みたいな感じなのかな。青春ってそんなイメージ。

恋をてみたいなぁとか心の中では思ってるけど、やっぱりそんなこと口に出しては言えない。俺って「そんなこと興味ありませーん」って感じの顔してるし…。まず、好きな人が出来ても付き合えるかな…って感じ。


その点でいえば、高校生活が始まって1ヶ月で付き合った中山柚月と、松野響一(まつのきょういち)はすごいなぁって思う。周りから見ていても幸せそう。

そういうのを見ると、やっぱり彼女欲しいって思っちゃう。俺の事、好きって思ってくれる人いるかなぁ。


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席替えをして初めての授業。古典だ。苦手なんだよなぁ。

授業が始まる。カ行変格活用?下一段活用?覚えることいっぱいで意味が分からない…。

隣の人に聞こうかな…。やっぱり、斜め右後ろの翔太に聞こう。しかし「わからない」という答えが返ってきた。

後ろの人に聞こうと思った。えっと、名前は…確か「釣畑美羽」だ。いきなり「美羽」って呼ぶのはびっくりするよな…。悩んだ結果、「釣畑、教えて」と声をかけた。

すると、釣畑は少し驚いた顔をした。でも、その後は笑顔になって、わかりやすく教えてくれた。


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~釣畑美羽 side~


やっと学校が終わり、下校する。

舞花ちゃんは今日は7限目まであるから一緒には帰れない。だから1人で駅まで歩く。元々、1人は好きなので寂しくはない。逆に楽でいいと思ってる。駅に着き、5分程待っていると電車が来る。私はそれに乗った。目的の駅に着き、次はバスに乗った。私の家の前まで乗せてくれるバスだ。


家に着くと、私は自室にすぐさま行った。

実は私は今、人気のある動画投稿グループが好き。そのグループをまとめるのが、超大人気で顔もよく、頭も良いという完璧な人。そのグループはみんな顔がよく、性格もいいというすごいグループ。私はその中でも「ようくん」が推し。頭の良い有名私立大学出身でそのグループの中でもイケメンと呼ばれるほど。

「こんな人が彼氏だったらいいなぁ」って毎回思う。いや、無理なんだけどね(笑)

でも、たまに彼氏が欲しいなぁ…って思うことはある。でも私は自分で"ある事"を心の中で決めていた。

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