第17話 忍、そうだ! 全員揃えよう!?

「何を一人一人登場させているんだ!? 全員一度に登場させればいいいいじゃないか! 私は何て頭がいいんだ! だって皇族だもの。」

(みんなの無事を祈っています! あ、声と心の声が逆だわ。)

 奏は、忍者回に戻ってくるまでに3日を要した。その間に彼女は考えた。青春日常モノのライト文芸部は、もう放置してもキャラクター作りも完成しているので放置しても問題がない。問題は、ライト文芸部の活動をしていると新作と10万字作品まで書けない。若しくは書いている途中に飽きてしまうということだ。また青春日常モノは毎回「お部屋でゴロゴロ」で許されるので楽なので、そこに居座ってしまうというオチ。まあ、自由時間も少ないし創作のスピードを上げていこうということである。

「由緒正しき忍者の家柄、旧暦家の一人娘、睦月でござる。ニンニン。」

 睦月は、すべての分身忍者の基本ベースである。優秀とへっぽこの両方を兼ね備えている。

「なんで睦月なんかから私は生まれたの?」

 如月は、氷や雪など冷たい忍法が得意である。他の忍者も分身を生み出せばキャラクターの量産は可能であるという可能性に気づく。

「私は睦月ちゃんから生まれて良かったよ。」

 弥生は、明るく優しい子に育ってくれた。光の忍法が得意。手探りから確定するとキャラクターの個性が明確になる。

「睦月は未成年だから、4月だからといって、酔っ払いキャラはまずいだろう? 考え直してください。」

 卯月は、お花が好きなキャラクターにしておこう。確かにアルコール依存症は不味い。

「うえ~ん! 植物が好きな設定だったのに、葉月に奪われた!」

 皐月は、新たに風の忍法使いの座を手に入れた。失うアイデアがあれば、得るアイデアものもある。

「本当に間が空いて良かったです。誰ですか? 水の忍術の使い手の私を、カビ使いとしてデビューさせたのは?」

 水無月は、水の忍術を使う。性格は、ジメっとした性格から瑞々しい性格に変わった。

「睦月ちゃんの脳みそは私が頂いた!」

 文月は、学者、軍師、策士タイプである。睦月の分身の中では1番頭が賢い。

「葉っぱ、葉っぱ、忍法! ユグドラシル!」

 葉月は、植物忍法を使う。忍者的にいうと、忍法! 世界樹! である。

「食欲の秋! 読書の秋! 睡眠の秋! 長月の秋!」

 長月は、ほぼ戦いとは縁が遠い分身である。料理や掃除などの日常の家事が得意である。忍者の中には、忍法が使えない忍者がいても良いのかもしれない。

「本当の睦月ちゃんの分身の中で最強! 神を忍術で使う神無月です! トイレに入って紙が無いというオチは却下です!」

 神無月は、一人乗りツッコミができる優秀な忍者である。

「はあ~はあ~。窓に息を吹き替えると霜が出来ます。シモシモ。」

 霜月は、ジメジメに次ぐ、シモシモした大人しい分身である。

「どけどけー! 走れメロスのように! サザエさ〇のように! ああ~! 忙しい! 忙しい!」

 師走は、きっと部屋が散らばっていて、部屋の片づけが出来ない子である。鼻水をかんだティッシュを部屋の床に投げ捨てるレベルかもしれない。

「ちょいと失礼しますよ。睦月の師匠の旧暦百です。おめでとうございます。やっと弟子の分身を含めて12人の忍者が揃いましたね。しかし、1人1言1巡のトークだと、おそらくアニメだと、2分前後で終わっちゃいますね。文字数的には現在1300字なので、1万字も書けば、アニメの放送1回分といったところでしょうかね。へっへっへ。」

 百は、睦月の師匠だけあって、作品の心配もしてくれている。

「長い! 俺の出番がやってこない! これでは俺は人間を食べるだけの鬼の頭という設定しかないじゃないか! もっと鬼を創作しろ!」

 酒呑童子は、鬼の扱われ方に苦言を呈する。

「こらー! いつになったら私とコンコンの涙涙の離れ離れになってしまった感動の親子の再会は行われるんだ! こっそり我が子を盗み見しに行くぞ!」

 玉藻前は、自分の子供設定につながれた妖狐のコンコンに会いに行きたかった。

「今回は睦月の分身を新たに神無月、霜月、師走と量産しているから無理だろう。そろそろ忍者と妖怪の分離もあるかもしれない。」

 大嶽丸は、日本の三大妖怪の鬼神として妖怪の扱われ方を危惧している。

「コオ・・・コオ・・・。」

 鬼妖神は、まだ寝ている。寝ている間は幸せなのだろう。

「そうか!? もう忍者と妖怪の方が全体人数が多いんだ! なんで今まで気づかなかったのだろう。私のバカバカ。」

 案山子教頭は、忍者陣営14人と妖怪陣営8人の計22人で、約10人のライト文芸部の倍以上である。

「普通に4話まで書けたんだし、毎回1話ごと、1妖怪を退治させればいいんじゃないか?」

 百目は、気軽に普通に書いていこうという。

「それでいこう。もう書けるって。今までも適当に10万字を書いてきたんだから。」

 付喪神は、1人1言1巡だけで2000字に到達していることに恐怖する。

「初めまして、のっぺらぼうです。目と鼻と口が無いだけで、普通の人間と見た

目は変わりません。」

 のっぺらぼうは、進化先が見つからなかった。顔を手に入れて強くなる程度だろう。

「さあ! ショートコント・スタート!」

「もう2000字も超えてるし、話すことはないぞ。」

「忍者の4話までを、ここに移植してしまおう。」

「でも、そうすると消えてしまわないか?」

「いや。ライト文芸部で連載するのだ!」

「おお!」

「その手があったか!?」

「個別は、連載が溜まったらにしよう。」

「そこまで溜まるかな?」

「ザワザワ。」

「でも、全然第5話を書く雰囲気がないのはなぜだろう?」

「キャラクターの創作をしていて、ストーリーの創作をしていないからじゃない。」

「でも忍者と妖怪も、後は毎回1匹妖怪を倒すだけよ。」

「苺先生なんかは、第1話からテンプレートで、毎回の展開は同じだからな。」

「ストーリーを考えるとなると、忍者と妖怪の分離は必須だな。」

「ライト文芸部は忍者と妖怪を切り離して、新章に突入しようとしているからな。」

「書きかけのSFのジャパロボSの続きを書くか、久々にラノベは結局、異世界ファンタジーを書くか、シチュエーションコンテストのストーカー無双と双子無双を書くか。どれかだな。」

「とりあえず整理のために、4話までを移植してしまおう。」

 カロヤカにお任せあれ。

 つづく。

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