マイルド軍団決起集会 2020/7/9
七月七日、私はとても悩んでいた。「マイルド軍団決起集会」の配信ライブチケットを買うかどうか。
出演者には、元々好きな金属バットと最近のマイブームであるすゑひろがりずが出ている。二組がマイルド軍団なのは知っていたけれど、どういう絡みをするのか想像つかない……ロンドンハーツで三島さんの恥ずかしい過去を小林さんが暴露していたから、仲が悪いのではないだろうと思われるが。
チケット代は一二〇〇円。アーカイブは二十四時間残る。
そういう意味では、お得ではないだろうか? そう考えた私は、久しぶりにお笑いライブを見るべく、チケットを購入した。
ちなみに、配信ライブは初めてである。
パソコンのスペック的に見え辛かったらどうしろうという心配はあったが、わくわくしながら二十時の開演を待っていた。
二十時ピッタリではなく、数分過ぎてからスタート。舞台上に一人で現れたのは、鼓の代わりに進行用の台本を持った南條さん。
ピンク色の新衣装なので、「三遊亭好楽です」というひとボケ。このライブは企画のみで構成されていて、軍団の結束力を固めるという目的があるという。
と、南條さんは説明しているけれど、これはマイルドさんの言葉。「僕の言葉ではないので」と念を押す。
そこへ、胸を張って手を振りながらマイルドさん登場。南條さんのクレームを受けて、マイルド軍団は思想だ、これを見ている皆さんもマイルド軍団だと、力説する。
実は、軍団の初期メンバーだというすゑひろがりず。前の名前の「みなみのしま」とつけたのもマイルドさんだという。
それをドブに捨てて、改名してから売れ出したという南條さん。対してマイルドさんは、改名そのものよりも事後報告だったのが気になるという。
さて、今回の決起集会は、マイルドチーム対チャンスチームの対決ということで。早速、マイルドチームのメンバーから登場してもらうことに。
最初に来たのは、ピン芸人の小森園ひろしさん。次に「参るぞ参るぞ」のムーブで、「マイルドマイルド」と言いながら現れたのは三島さん。
次に、チャンス大城さんが率いるチャンスチームの登場。メンバーは、チャンスさんと金属バットの二人なのだが、みんなチャンスさんの右目にガーゼがされていることに注目する。
土木作業のアルバイトをしているチャンスさんは、今日の昼休みに寝ていると、鳥の糞が右目に落ちてしまった。それを水で流そうと目で擦っていたら、爪で目を切ってしまったという。
金属バットは大阪在住なので、このライブのために新幹線で来たという。そんなときに、東京都のコロナ感染者数が過去最大になってしまったと、ついていない。
A面もB面もないマイルド軍団だが、チャンスさんとマイルドさんで派閥があるという。ちなみに、チャンスさんの芸歴は三十年。殺人の懲役よりも長い。
そんなチャンスさんは、さんまの向上委員会に出て、今が確変に入った状況だという。ゴールデンを意識してポップになろうとMステを見たり、脈絡もなく安倍首相と麻生大臣のものまねをしたり、結構やりたい放題。
それを見て、すゑひろがりずも売れてるし、俺を裏切らないのはズンズンポイポイだけや! と嘆くマイルドさん。でも、コメントによると、ズンズンポイポイも売れかけているらしい。
さて、カオスなフリータイムを十五分ほど終えて、やっと企画へ。最初は、「ソーシャルディスタンス叩いてかぶってジャンケンポン」。
ピコピコハンマーに棒を付けたり、ヘルメットに紐をつけたりして、一定の距離を守ったまま叩いてかぶってジャンケンポンを行うことに。そうやって企画をやろうとするところにマイルドさんは非常に感動しているが、誰にも共感が得られない。
マイルドチームからは、運動神経抜群の小森園さんが参戦。チャンスチームからは、金属バットの友保さんが参戦。
小森園さんは鍛え上げられた力こぶを見せてアピールすると、友保さんは「これで死んだら、トラックの前の子供を助けて死んだとおかんに伝えてくれ」とチャンスさんに言付けする。すると、小林さんが「俺に頼めや」とツッコむ。
一回目、小森園さんが勝って、すぐにハンマーを取って振りかざす。びびって、友保さんは手の方を翳すが、ギリかすめる。後ろに逃げようとする友保さんに、ハンマーを振り下ろそうと追いかける小森園さん、間に入ったチャンスさんにハンマーが当たる。こういうところがポップらしい。
二回目、友保さんが勝って、ハンマーを思いっきり振りかざす。目をギンギンにした友保さんだが、それは当たらなかった。三回目、あいこが何度か続いてからの小森園さんの勝利、今度は友保さんの防御が間に合わずに当たってしまう。あまりに気を張り詰めすぎたので、勝負の後、友保さんは足をつってしまう。
次の企画は、「免疫アップトーク」。トークをしながら運動をして、体重をより落とした方が勝ちというルール。
それを聴いて、「肉を削ぐのはあり?」と尋ねる小林さん。南條さんは「なしです」と即答し、マイルドさんは「野生の証明のオープニングみたい」だとチャンスさんと盛り上がる。
対決は、三島さんVS小林さんに。先攻後攻をどう決めるかで、小林さんが「達磨が売れた方」と提案したので、三島さんから。
三島さんは、小学生の時のかけっこの話を、実際に手足を動かして、走っているようなパントマイムを交えながら話す。その結果……なぜか五グラム増えてしまった。
小林さんは、新幹線に乗ってここまでどの駅を通ったかを、汽車のパントマイムをしながらあっちこっち動き回る。オチは、「有意義な旅だと思いました」
しかし、動き回っていたのが功を奏して、体重はトークの前よりもマイナスに。よって、この勝負は小林さんの勝利。
ここで大将戦。マイルドさん対チャンスさん。まずは、マイルドさんから体重を計るが、前の二人よりも重たくて、「身長と体重が合っていない」といじられる。
「悪口を言ったら罰する」と怒るマイルドさんだが、トークを組み立てるのに夢中で、さりげなく南條さんに四回も「ハゲ」と言われても気付かない。満を持して、小学生の頃一日に三回車に轢かれた話を寝っ転がって力説するか、本当かどうかを疑われてしまう。それでも、五グラム減っていた。
次にチャンスさん。このトークは飛沫防止のためにマスクをするのだが、元々右目をガーゼしているのにマスクもしたので、誰なのか分からなくなってしまう。体重を計ってみると、今回挑戦した四人の中で一番重かった。
そんな状態で、日焼けのジョーという六十代の芸人の話をするけれど、全く動かない。結果、体重が変わらなかった。視界が狭いため、動けなかったらしい。
三つ目の企画は、「殺菌風船古今東西」いわば、風船が爆発する前にメンバー総出で古今東西をするというゲームだが、風船を手渡しするので、必ず手を消毒するのルール。
テーマは、「不祥事を起こしそうな有名人」……テーマがあれなので、誰が何と言ったのかは、控えさせていただきます。でも、印象としては、マイルドさんと小林さんはありえそうな名前を言っていて、三島さんはすぐ思いついた名前を言っているような気がした。
マイルドさんが風船を受け取り、芸能人の名前を言う前に爆発してしまった。
その爆発はすさまじく、マイルドチームの全員と同じ場所にいた南條さんは後ろにひっくり返ってしまう。
カオスなライブも、いよいよラストの企画、「喉全開大喜利」へ。マスクとフェイスシールドをして、思いっきり大声を出して、大喜利にこたえるというルール。大きな声でウケたら三ポイントだが、ウケなかったらマイナス三ポイント、普通に言うと、+-一ポイントになる。
お題は、「『美空ひばり』『大空翼』のように苗字と名前に関連性のある名前を教えてください」……そして、マスクとフェイスシールドをして、ますます誰だかわからなくなってしまうチャンスさん。
最初に答えたのは友保さん。「マライヤ・キャリー」……マラが、嫌で、と解説していたが、南條さんは「苗字と名前に関連性がない」とゼロポイントに。
ここからは、面白かった回答をかいつまんで。
三島さん「肩強し」
小森園さん「母強し」
マイルドさん「墓嵐」
小林さん「黒柳ブラックナギレーション」
チャンスさん「住所不亭無職」
お題は変わって、「転校していくヨシダさんに転校先でも舐められない方法を伝授してあげてください」
ここでは、さらにさまざまな回答が乱立していたので、泣く泣く面白いものを。
三島さん「背中にでっかい刀傷」
友保さん「車人間に改造(絵)」
チャンスさん「初日に理科室を魚民に改造する」
小森園さん「ラーメンズのDVDは見とけ」
マイルドさん「ナイキにスポンサーになってもらう(真摯なアドバイスとして)」
友保さん「同じ顔の奴いっぱいで行く(マルコヴィッチの穴みたいな)」
小林さん「チュッパチャップス2本喰えてVみたいにする(絵)」
チャンスさん「校長を殺しました(遺影の絵)」
三島さん「砂喰う」
小林さん「マイルドフラッシュ!」
大喜利対決では、マイルドチームがポイントを稼いで勝利となった。
これまでの点数をまとめたところ、総合優勝はマイルドチーム。マイルドチームの三人が喜んでいると、「準優勝は?」と突っつかれて、「準優勝は、チャンスチーム」と南條さんが発表すると、普通に喜ぶチャンスチームの三人。
と、ここまで長々と書いてみたが、正直、政治ネタと下ネタと、あまりに脈絡のない話は削っている。面白さは半減してしまったので、正確なレポートとは言えないけれど、正直に書きすぎて何かトラブルになるかもなぁと思っての苦肉の策だった。ご容赦いただきたい。
それから、今回配信を初めて見たのだが、動画が止まったり音声トラブルが起こったりしなくて本当に良かった。視聴者数がずっと0人表記ということは起こったけれど、それ以外は特に何事もなく、アーカイブも大丈夫だった。
地方民なので、東京や大阪のライブに行ってみたいけれど、無理だなぁと諦めていたのを、こうして見るのもいいなぁと思った。
これからは、機会があれば興味のあるライブ配信を見てみたい。
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