第3話  うみねこのなく頃に

面白さ



時間    7

世界    6

一般    6

玄人    8

サブカル  2



影響力



サブカル  6

社会  100

世界  100


 ぼくの書いてるこの批評の評価についてですが、面白さや影響力はあくまで「サブカル界隈」についての話です。

 


 だが、中には世界に本当の意味で影響を与えた作品もあります。


 今回ご紹介するのは日本と世界に多大な影響を与えた作品でありながらその事実を全然知られていない作品です。


 うみねこのなく頃にはタイトルからしてわかるように「ひぐらしのなく頃に」の続編で並行世界型推理ゲームです。

 

 内容は絶海の孤島に閉じ込められた一家が次々に殺されるという典型的な推理小説ですが、この小説の面白いところは魔女ベアトリーチェと主人公 右代宮 戦人(バトラ)との問答という形で推理を進める点です。


 完全な真実は赤い字。そうでない言葉は青い字で表示されるという形でヒントが出されるので隠れた裏を探り合うゲームになっています。


 ひぐらし同様に当時は推理が盛り上がっており、僕も推理に参加していた記憶があります。

 こういった読者が推理に参加して盛り上がる作品は中々無いので非常に面白かったと思います。


 個人的にこういった作品は『イマージナルヴィーナスタイプ』と呼んでおり、2001年宇宙の旅もそうなんですけど、わざと正解がわからないことで創造の羽が広がるんですね。


 だからこそ盛り上がる。


 最近の作品に言えるのはこういった創造の余地が無い。

 作品内で全てが完結している作品が多い中、創造の羽が広がって知ってる者同士が話す。

 そこに面白さが隠れているんだと思います。


 最後も感動的に終わったので僕個人としては非常に良かった思い出があるのですが、問題はこの最後。


 どうも作者はこの作品の正解者をゼロにしたかったみたいで、当てられたことが悔しかったのでしょう。

 推理に参加していた人を作品中でけなしていたのと、正解を明確にしなかったこと。


 後でファンを非難するようなことを言っていたことで総スカンを食らい、その後はぱっとしない結果になってしまった。


 そのため、最後が大失敗に終わるという絶対やってはいけない終わり方をしたために作品の評価も両極端で「良かった」「悪かった」の二極化が進みました。


 結局、「サブカル界だけで盛り上がった」程度で終わったんですが、今回の評価は何故か社会、世界の項目は10点満点中の100という、えらい数字が付いています。


 これは何故かというと、推理が盛り上がることで『悪魔の証明』という言葉が独り立ちして世間一般に知れ渡ったのが原因です。


 この『悪魔の証明』は、実は野党が自民党の揚げ足を取る際に使っていた詭弁だったんです。


 それまではこの『悪魔の証明』は弁論の世界でしか知られてないようなしょうもないパラドックスの一種だったのに、これが世間一般に知られることで野党の揚げ足取りを論破しやすくなったんです。


 結果、現在の安倍政権の長期化に一役買うとこで世界中に影響を与えることに。


 くだらない話ですが今までは政府の揚げ足取りをこんな不可能命題を持ちだして無理矢理いちゃもんつけてただけだったのに、無理矢理作った有罪にイチイチ無駄な労力を使っていたんです。


 現在のモリカケ問題もその典型で最初は「会ってない証拠が無い」などとのたまっていたので如何に馬鹿馬鹿しいかがお判りでしょう?


 そしてこの『悪魔の証明』が知れわたって居たので自民党も『悪魔の証明』と言えば一般に周知しやすくなったので簡単に論破出来るようになったのです。


 今までなら『隠していない証拠が無い!』『隠滅した証拠が無い!』『嘘ついていない証拠が無い!』と言い張って押し問答になっていただけのことが『有罪の証拠が無い』『じゃあ、無いんだね』の一言で終わるようになってしまった。


 こういった素晴らしい成果を残している一方で散々な評価になっているこの作品ですが、一方で本編自体は最近になって世界で高評価されてるみたいので一度やってみるのも面白いのではないでしょうか?

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