第4話 そして

私は君の出勤日以外に通い始める。

今の君は其れさえも、分らないだろう。


私は君の眼にはもう只の中年の一般男性の一人になったのだろう。

愛する人からは愛してもらえず、欲しいものは手に入らず。


愛はいつの間にか嫉妬の黒い塊になり、

研ぎ澄まされたナイフが刺さり、何かがしたたり落ち苦しませる。


そして今、自分の醜さを思い知らされて、くるしさを増幅されいいく。


君の笑顔が見たいけど、そっけなくされるのが辛い。

数か月前の君に逢いたい、笑顔でいらつしゃいませと言ってくれていた、


君にもう一度会いたい。


合わなければ、忘れられるのだろうか、忘れられなければ心が痛い。

忘れても、記憶には残っていくのだろう。


その時は、心が穏やかであるように。




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還暦前に @masato34

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