第43話 廃れた聖堂 その11
ライダーキックで
「旦那様! あたしが来たっすよ!」
「あぁ・・・。僕の愛しのマミーちゃん」
「旦那様、ごめんなさいっす。あたし結婚式の前に寝ちゃって、今まで寝てたっす」
「今僕も聞いたよ。結婚式に君が現れなかったからフラれたかと思ってた」
「うぅ・・・本っ当にごめんなさいっす。ずっとあたしのことを待っててくれてありがとうっす!」
「いつか君が来てくれるとずっと信じてたよ。今から僕たちの結婚式を始めよう」
「はいっす!」
「オホン。失礼ながら私が牧師さんの代わりを務めますね」
アストレイアが咳払いをして、自ら役目を願い出る。
「お願いします」
「お願いするっす」
「
「はい、誓います」
「
「はい、誓うっす」
「それでは、指輪の交換です。指輪はありますか?」
「はい、ここに」
「マミーちゃん。ずっと愛してるから」
「旦那様。もう離れないっす。ずっと一緒っす」
「次は誓いのキスです」
アストレイアが頬を赤く染め、進行を続ける。
「おぉ!」
思わずアストレイアの口から声がこぼれる。
アストレイアは気を取り直して最後の言葉を述べる。
「
アストレイアとスプリングが盛大に拍手をする。
「よかったです。本当によかっだでず」
アストレイアが途中から目をウルウルさせて涙声になる。
「二人ともありがとうございました」
「ありがとうっす」
「その光は・・・」
「どうやらお迎えのようですね。最後の願いが叶いましたから」
「成仏っすよ」
「本当にありがとう。君たちがいなかったら僕たちは結婚することができなかった」
「そうっすよ。ありがとうっす」
「いえいえ。もう離れたらダメですよ。あちらの世界でもお幸せに!」
「お幸せに」
アストレイアとスプリングの言葉に
「もう絶対に離さないから」
「あたしもっすよ旦那様」
そう言うと、二人は光に包まれて消えていった。
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