第48話 月見草の花言葉
地球と月では、環境は違う。
月では、地球の生物は生活できない。
逆に、月の生物も地球では生活できない。
月には生物はいないのは常識だが、僕は見てしまっている。
「太陽くん、そろそろ届くよ」
「何が?」
ルナさんに、尋ねる。
「月からのメッセージ」
「メッセージ?」
ルナさんのご両親から、地球で月見草を育ててくれと依頼された。
そして、指示通りに種を植え、育ててきた。
「ルナさん、何の意味があるの?」
「確かに、ここではわからないね。でも、月からはわかるんだよ」
「そう」
それ以上の言葉は、出なかった。
「あっ、太陽くん。メッセージだよ」
「誰から?」
「私の、パパとママ。そして、月の住人」
月は、輝いている。
今宵は満月。
「・・・太陽くん・・・」
「何?」
「すごく、申し訳ないんだけど・・・」
「何?」
「合格だって」
合格?
「いいことじゃない」
「私にはね、でも太陽くんには、いいことじゃないの」
「どういうこと?」
ルナさんは、真顔で告げた。
「太陽くん、いえ、太陽さん。私とひとつになってください」
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