第47話 メッセージ


太陽は、はるかに大きい。

月は、はるかに小さい。


でも、地球から見たら、殆ど同じ大きさに見える。

宇宙の神秘だ。


太陽は、自力で輝ける。

僕の名前は、太陽。

「自力で輝けるように」


そういう意味がある。


でも、月は太陽の力を借りて、光る事が出来る。



「そろそろ、月見草の咲く時期かな」

「そうだね」


僕の問いに、ルナさんは答える。

月見草は、6月から9月にかけて咲く。


「太陽くん」

「何?」

「ちゃんと、私の指示通りの植えたよね?」

「うん。一応は・・・それが何か?」

「ならいいんだ」


ルナさんは、黙る。

らしくないのが、本心。

口にはしないが・・・


「本当に、月から見えるの?」

「見えるよ。この月見草は特注だもん」

「そう・・・」


ルナ。

ラテン語で月の意味。


僕は、彼女の手助けになれただろうか?


「太陽くんは、コスモスが好きなんだね」

「そうだよ」

「どうして?」


コスモスには、宇宙の意味もある。


宇宙は広い。

果てしなく。


宇宙全体の大きさからしたら、太陽も月も、たいした差はないのだろう・・・

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