第46話 コスモス
僕は高い所が怖い。
高所恐怖症だ。
でも、そこまでの重症ではない。
落ちても死なない高さなら平気だ。
ルナさんも、それを知っているはずだ。
「君の名前は太陽でしょ?」
「そうだよ」
「太陽は高い所にあるんだよ」
「なら、月もそうだろ?」
「月は小さいもん」
どんな理屈だ。
怪物くんが、羨ましい。
某海賊でもいいかも・・・
「なんてね。冗談よ。太陽くんにはこれからも、よろしくなんだから、
無茶は言わないわ」
「本当に?」
「うん」
ルナさんは、部屋のスイッチを押した。
すると、埃やゴミが自然と消え、散らかっていたものは、整理整頓される。
「どう?月の科学力もなかなかでしょ?」
「なかなかって、地球よりも凄い」
あれ?
地球にもあったような・・・
「太陽くん、好きな花は?」
「どうしたの?いきなり」
「いいから答えて」
「コスモス」
「らしくないね」
「何だと思ったの?」
「ボケの花」
喧嘩売られてるのか?
「でも、大人しい太陽くんはぴったりかもね」
「褒められてるの?」
「うん」
コスモス
この答えが、後日重要となる。
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