第11話 本音

「○○くんて、本当に面白いね」

「一緒にいて、楽しいよ」

「そんなことないよ」

相変わらず、陽キャラ男子の周りには、女子が群がっている。


強がりと思われるが、全く羨ましくない。


女子は、僕には相変わらず冷たい視線を送る。

完全の、僕を下に見ているな。


正直、居づらい。


でも、普通陽キャラ男子は、仲間内でつるむが、男といるところを見たことが無い。

僕とは別の意味で、浮いているのかもしれない。


「ねえ、太陽くん」

「ルナさん」

「帰り、いい?」

「うん」

「じゃあ、お願いね」


僕とルナさんは、話をするようになる。


これまで、会話をしなかったふたりが、いきなり話をしだすと、

当然、興味をもたれるわけで・・・


「ねえ、ルナ、いつからあの子と仲良くなったの?」

「あんな、冴えないの、やめときなよ」

「そうよ、ルナなら、もっとかっこいい彼が出来るって」


余計なお世話だ。


でも、世間は女性の味方をするもの、

文句を言えば、非難はこっちに集中する。


ここは、こらえよう・・・


そういえば、あの妊婦さんは、その後話に出ない。

あきらめたのか・・・?


それで、いい。


バシーン


なんだ?どうした?


女子の何人かが、頬を押さえてる。

何があった?


「何するの?ルナ」

「あんたたちに、彼の、太陽くんの何がわかるの?

何も知らないのに、悪口言うなんて、最低」

女子が、何やら話している。


「ルナ、あんたとは絶交よ」

「構わないわ。こちらから願い下げよ」


群れた女子は怖い。

ルナさんなら大丈夫と思うが、いじめを受けなければいいが・・・


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