第10話 帰還

ドシーン


「いたた、もっとうまく着陸できないのかよ」

シートベルトをしていなければ、死んでいた。


「ごめん、まだ初心者で・・・」

「プリンセスなら、おかかいのパイロットくらいいないの?」

「月の世界も不景気で・・・」

「そういう、問題か・・・」

たく・・・


「あっ、太陽くんまって、お父さんから連絡」

なんだろう・・・


「ごめん、太陽くん、さっきの月見草の種、返してくれって」

「その心は?」

「月見草の種の収穫時期が、9月ごろだというのを忘れてたって・・」

「構わないんじゃ、まだ夏だけど・・・」

「わかった。聞いてみる」

あの月見草は、ルナさんが持ち帰ったものだが、種はどこから用意したんだ?


「構わないって、多少の時間差は気にしないでくれって」

アバウトな・・・


「で、この種は2月ごろまでは、冷蔵庫に保管しておくんだよね」

「さすがだね。」

不思議でもないと思うが・・・


「で、このUFOはどうするの?」

「ここに置いておくよ。私の家だもん」

「ワンスモア」

「だから、ここが私の家」

勝手に置いていいのか?


「随分、広い庭だね」

「うん。月見草は大きな鉢植えか、庭植えがいいからね」

「日なたも、問題なさそうだしね」

「うん。任せたよ」

「ルナさんも、手伝って下さい」


まあ、2月ごろまでは、冷蔵庫に保管しておこう。

種まきをしてからは、ルナさんに手伝ってもらうが・・・


それまでは、これまで通りの生活になるな。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る