第6話 月


家族には友達の家に泊めてもらうとウソをつき、

家を出た。


来るはずはないと思うが、万一ということもある。

さあ、どこへ逃げよう。


そうだ。

ありがちだが、ネットカフェ。

ここなら、一晩くらいなら、持つ。


そうと決まれば、駅前へ・・・


「逃がさないわよ」

「えっ?」

目の前の、ルナさんがいた。


「で・・・出た!!!」

「何よ、人をオバケみたいに」

「似たようなものだろう?宇宙人なら」

「全然違う」

なぜ、怒られる。


「さあ、こっちへ来て」

手を引っ張られる。


普通なら、ドキドキするのだろうが、そんな余裕はない。


「さっ、行くわよ」

「助けて下さい。さわれる」

「人聞きの悪い事いわないで、さあ、これに乗って」

「これは?」

「UFO]

「そうじゃなくて・・・」

反論する間もなく、放り込まれた。


他には・・・

誰もいない。


「さあ、太陽くん。行くわよ。

そこの座席に座って、シートベルトしめて」

圧倒されて、従ってしまう。


「さあ、月へ行くわよ」

「本当に?」


応える間もなく、月に到着した。


だが、その月を見て、腰を抜かしてしまった。

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