第5話 満月の日

「あっ、そう」

「信じてないね」

「うん」

「即答だね」


何が目的だ?

この女?


「月野ルナです。ルナと呼んでください」

「で、ルナさんとやら、君が月の使者として・・・」

「うん」

「迎えに来たとして・・・」

「うん」

「何が目的だ?」

それが気になる。


「わかったわ。今度の満月の日に、君を月に招待します。」

「期待しないで、待っています」

「期待していて下さい」

たく・・・


手の込んだ悪戯をするな。

他の事に頭を使えば、もっと成功できるだろうに・・・


まっ、満月の日・・・

今夜じゃないか?


今夜来るのか?

いや、来ないだろう。


でも、万が一ということもある。

逃げよう。

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