§2 Shadow of a Doubt

§2 Shadow of a Doubt 1

   §2 Shadow of a Doubt


 翌日もはづきはうちにいて、荷物の整理やら、新生活に必要な買い物やらにつきあってくれた。

ベッドはお昼頃には届いた。

スチール製の安いシングルベッドだが、床で寝るよりは心地いい。

キッチンも整ってきて、その夜の食事は家でとる事ができた。

と言っても、料理のあまり得意でないはづきは、スーパーで買ってきた総菜をテーブルに並べただけだったが、それでも新しい部屋でふたりでとる食事は、楽しい。

買ったばかりのベッドでのエッチはなんだか新鮮で、いつも以上にはづきも感じているのか、積極的にキスをしてきたり、おれの上に跨ったりしてきて、まるで新婚生活みたいだった。


「そういえばさっきコンビニに買い出しに行った帰り、初めてこのコーポの人に会ったわよ」


コトがすんだあと、ふと思い出したように、ベッドのなかでおれの左腕を枕にしながら、はづきは話しはじめた。


「へぇ。どんな人?」

「それがね。ヒロよりちょっと年上の独身っぽい男の人で、スレンダーで顔が小さくてさ。知的な感じがして、かなりのイケメンだったのよ。

コーポの入り口で鉢合わせしたんだけどさ、『今度越してきた方ですか?』って声かけられて。『あたしじゃなくてカレシの方です』って答えたんだけど、ちょっとドキドキしちゃった。

だって、声もよかったし、あの人もヒロと同じ会社の人かな」

「ふぅん、、、」


ピロートークにしては、色気がない。

というか、恋人はづきがほかの男を話題にして褒めるのは、やはり、気分のいいもんじゃない。

そんなおれの反応を敏感に察したのか、はづきは悪戯っぽい笑みを浮かべて言った。


「あんな人になら、抱かれてもいいかな~」

「本気か?」

「だって、『引っ越し祝いに、今度うちに来ませんか?』なんて、誘ってくるんだもん」

「…」

「絶対、からだ狙いよね。涼しい顔してたけど、ムッツリスケベそうだったし。だって、目線が胸に吸いついてたもん。

ほら。ちょっとの外出だったから、襟ぐりの開いたチュニックとパンツで、ブラもつけてなかったでしょ。

服の上からポッチ見えてたかも。『エロい女』って思われたかなぁ、、、

部屋に遊びに行ったりしたら、お酒飲まされて口説かれて、ベッドに引き摺り込まれちゃうかもね。あたし、拒否れる自信ないなぁ、、、」

「…」


他の男に恋人はづきのからだを視姦されてるところを想像すると、ムラムラと劣情が沸き起こってくる。

ましてや、寝取られるなんて、、、

これははづきお得意の、妄想の入った挑発なんだと思いながらも、つい、彼女の術中に嵌まってしまう。


「ふざけんなよ…」


唸る様な低い声でおれははづきを威嚇すると、チュニックの裾に指をかけ、荒っぽく捲り上げた。

肉付きのいいおなかの真ん中にある深いへそと、ふたつのもちを並べた様なたわわな胸が、露わになる。

両手に余るその胸を鷲掴みにしながら、尖った部分を口に含み、おれは歯を立てた。


「っつ、、、 ヒロ、乱暴すぎ、、、」

「いいだろ。おれのおっぱいだ」

「もうっ。ダメだってば」


嫌がるはづきを無視してパンツのボタンを外すと、ショーツごとずり下げ、はずかしめめてやりたくて、おれは思いっきり両脚を持ち上げ、腰を浮かせる態勢をとらせた。俗に言う、『マンぐり返し』だ。


「ちょ、やめ、、 こんなカッコ、恥ずかしいじゃない」

「いいだろ。ここもおれのモノだから」

「いやぁ、、 やめて、、、」

「いやらしい部分が丸見えだぞ」

「っや、、 見ないでぇ、、」


懇願するはづきにお構いなく、目の前に突き出された秘部に、おれは顔を埋める。

拒否の態度とうらはらに、その部分はもう、潤っていた。


「ダメだのやめてだの言うくせに、もうこんなになってるじゃないか」

「んうっ、やっ、あっ、、、」

「他の男からも、こうやって舐められたいんだろ」

「んんっ、、 ヒロが、、、 い、、」


苦痛と快楽に顔を歪めながら、はづきは絞り出す様にうめいた。


「もう、、 挿れて」

「欲しいのか? 他の男のじゃなくていいのか?」

「ヒロがいいの。いつだってヒロのが、ほしいの。

おっぱいもあそこも、ヒロのもの、だから、、、 好きな時にヒロが、もてあそんでいいの」


あそこから顔を離すと、蜜が糸を引いて垂れてくる。

ぱっくりと開いた桃色の裂け目は、おれの唾液とはづきの愛液でテカテカ光っていて、もうすっかりできあがっている。

えもいわれない征服感に気分が昂まりながら、おれはパンツをおろし、硬くなった下半身を、そこにあてがった。


「ん… んぁああああ、、、」


苦しそうにはづきは悶えたが、それでもおれの首筋に腕をまわし、強引にねじこんだおれのモノを受け入れ、悦楽の吐息を漏らす。


真新しいベッドのスプリングをギシギシと軋ませ、おれは激しく腰を打ちつけ、はづきとともに果てた。


つづく

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