ミドル6

※ティナ 侵蝕率+9:117->126

※フランシス 侵蝕率+6:138->144


GM:傷をなおしたのち、カミーリアが寝室に向かう前に二人に声をかけてきます。


カミーリア:「あ、お姉さんにアタシ『ちょっと探索してくる』って言ったっきりだったわ……無事な事だけ報告してきてもいいかしら?」


ティナ:「それなら、先にそっちの部屋を見てみましょうか? 二度手間になるのも面倒でしょう」


カミーリア:「ありがとっ!」


 お礼を言うとパタパターっと暖炉の部屋に小走りで向かっていき、とびらを開けて入っていく。


GM:一緒に入ってよろしいですか?


ティナ:カミーリアについていくように部屋に入ります。


フランシス:カミーリアと付かず離れずの距離をとって入ります


GM:

 では、『暖炉のある部屋』までやってきました。今まで特別寒いや、暑い、という感覚はありませんでしたが、この部屋は温かいと感じます。


 ぱちぱちと薪が燃える音だけが静かに響き、炎のゆらめきの前に一人の女性が座っています。身長は157cmほど、見た目から推測できる年齢は19~24辺りでしょうか。蒼みがかった白い綺麗な長髪が特徴的です。


カミーリア:「お姉さんただいまっ! ちゃんと帰ってこれたよ」


蒼銀の女性:「おかえりなさい……えっと、誰だったかしら?」


カミーリア:「『カミーリア』だってば。 あと、助けてくれた人がいるんだー」


カミーリア:「えぇっと、こっちのローブの人が魔術師の『ティナ』で、小柄な子が『フランシス』よ」


蒼銀の女性:「丁寧にありがとう、カミーリアちゃん」


蒼銀の女性:「はじめまして。 カミーリアちゃんを助けてくれてありがとうございます」


 ぺこり、と蒼銀の長髪をゆらして頭をさげる。


ティナ:「はじめまして、魔術師のバレンティーナ・ロッソと申します。こちらこそ、カミーリアには助けられています」


フランシス:「はじめまして、フランシス・ドレッドノートです。カミーリアにはお世話になっています」


蒼銀の女性:

「あら、ご丁寧にどうも……私も名のるべきなのですが、生憎、名乗るモノを覚えていなくて。カミーリアちゃんからは『お姉さん』と呼ばれていますが、流石に呼びづらいですよね」


GM:女性は少し考える素振りを見せてから言葉を続ける。


蒼銀の女性:「……ホワイト。 ホワイトとお呼びください。 髪が白いので」


GM:ちなみにカミーリアはホワイトと名乗った女性の横でニコニコしながら座ってます


ティナ:

「そうね……あなたをお姉さんと呼ぶには私は少し年をとりすぎてるかもね。それでホワイトさん、名乗るものを覚えていない、というのは……記憶喪失かしら? よかったら、少しお話を聞かせてもらっても?」


ホワイト:「お聞かせできるような話、あるかしら……えっと魔術師の……」


カミーリア:「ティナだよ、お姉さん」


ホワイト:「ごめんなさい、ありがとう。

 お話し、よね。たとえば……この空間そのものが高度な魔術、ないしそれに匹敵する力で形成されていて、物理的な脱出方法が存在しない事なんかはわかるわ。でも私自身に関しては何も……」


ティナ:

「あら、魔術についてご存じなのね。今時、知ってる人は少ないのだけど。それとそうね、簡単にあなたがここで見聞きしたことについて聞かせてちょうだい」


 と言って、いくつか質問をしていきます。RPにすると長いので質問だけまとめます。


GM:ではこちらもRPを省略して答えていきますね


Q.いつからここにいたのか?

A.覚えてはいないが、居心地が悪い感覚や、なにかを誰かにされたという感覚は無い。


Q.カミーリア、ティナ、クローリス以外の誰かと会ったか?

A.自信はないけど多分会ってない、と思う。


Q.思い出せないのは人の名前ばかりなのか、その他のことも思い出せないのか? 自分がここに来る前、どこにいたか、どういう生活をしていたかは思い出せるか?

A.自分、ないし他人の事はほとんど覚えらないし、覚えていない。過去のこともまたしかり。


ティナ:

「矢継ぎ早で悪いんだけど……もしよかったらあなたの体、少し診せてもらってもいいかしら? 純粋な医学については専門ではないのだけど、呪いの類なら少しは詳しいから。記憶を取り戻す手がかりがつかめるかも」


ホワイト:「かまわないけれど、どうすればいいかしら私は?」


ティナ:

「ちょっとこれを見ていて」


 手帳に魔法陣を書くと、それをホワイトに見せる。


 そのままホワイトの手首で脈をとりながらしばらくそうしている。魔法陣そのものは、単に見ている人間を少しリラックスさせるだけのもの。ほぼ効果がない落書きと言っても構わない。

 重要なのは、手が触れていること。それにより、ティナとホワイトの影もまた、接触する。――《まだらの紐》《シャドウダイバー》を宣言。


※ティナ 侵蝕率+3:126->129


GM:ふむ、なるほどなるほど


ティナ:「まずはそうね、この声は聞こえる?」


 と《シークレットトーク》ではなしかけます。


ホワイト:「えぇ、問題なく聞こえるわ」


ティナ:

 まだらの紐は、この部屋を離れたあとも様子を知るためのもの、シャドウダイバーに関しては、会話の中で話している内容・表情と感情が乖離していないか、それと、そもそもちゃんと感情がある人間なのかを調べるためのものです。


GM:

 まずそうですね……会話の内容と表情に乖離はありません。それに、感情はちゃんとあるようです。また、ティナやフランシスに対してまったく警戒しているようすもないです。


ティナ:「魔術に関してご存知のようだけど……あなた、何か使える魔術はある?」


 そのまま他愛のない会話を続け、感情の動きの観察を続ける。


ホワイト:「何かと言われると難しいですね……あまりにも記憶が曖昧でして……例を何かあげていただければ」


 と、どんなことすれば良いのだろう?と聞いてくるような感じです。


ティナ:「んー、そうね。例えば、遠見の魔術……この部屋から出ずに他の部屋の様子を見聞きしたりとかは?」


 基本的な魔術だけど本人の適性次第でいくつか式の種類があるから、本人の能力が現れやすい。


ホワイト:

「それでしたら」


 人差し指で瞼を一瞬だけ触る。


「見えるには見えるのですが……書斎と作業部屋と寝室、ですよね? いや、あれは寝室なのかしら……」


GM:遠見そのものは出来たらしいのですが、結果を上手く伝える言葉が見つからないのか、ちょっと困っている様子です。


ティナ:

「(ふむ、やっていることは基本的な付与系の遠見。だけど随分と、式の展開が早い。話の内容と合わせて考えても、彼女がこの館の主……神代の魔術に関する書籍の所有者か?)」


「そう、ありがとう。とりあえずこれくらいかしら。私が分かる範囲では呪いの類は見つけられなかった。至って正常そのものよ。……強いてわかったことを言えば、たぶんあなた、魔術の扱いに関しては私以上よ」


 そう言って、魔法陣を書いたメモを暖炉に投げ捨て、ホワイトの手首も離す


ホワイト:「何もないないのね、それなら良かったわ。しかし、お褒めの言葉は嬉しいのですけど……何もわからないもので、実感がわきませんね」


フランシス:さて、ティナとホワイトさんが会話している間、部屋を調べてみる。


GM:いわゆる談話室といった場所で、やわらかいソファとカーペットが敷かれてますね。暖炉は比較的大きめで、その周囲のレネゲイド濃度がやや高くなっていることがわかるでしょう。


フランシス:ではそこを調べます。


暖炉について〈知識:レネゲイド〉12/15

【minor】《オリジン:レジェンド》

9dx+10 → 9[1,1,2,3,4,6,7,9,9]+10 → 19

フランシス 侵蝕率+2:144->146


GM:では開示します


◆暖炉〈知識:魔術〉〈知識:レネゲイド〉12/15


 難易度12

 薪が燃え、近づけば温かい暖炉。とりわけ特別では無い古いモノだ。

 しかし、暖炉全体に対してのみ視線を集中すると、さきほどまで感じ取れなかったレネゲイドの乱れが観測できる。

 魔術に精通するティナにはまるで“層”のように重ね書かれた見たことのない錬成陣や魔法陣が見えてくる。

 RBであるフランシスには暖炉自体が異常な侵蝕を受けたEXレネゲイドであることが分かる。

 どちらも共通して見ていると視界がかき乱され、やがてノイズ混じりになる。


 難易度15

 加えて、この異常なレネゲイド自体の流れから鑑みるに、この空間を形成している原因の一部であることは間違いない。

 ただ、この暖炉一つだけでこの空間を作り上げる力は無いという事も同時に分かるだろう。

 あくまでこれは“拡散”させ空間に“定着”させる“補助”の役割が強いことが分かる。

 さらに、この暖炉は現在「Eロイス:究極存在」により物理的破壊が出来ない事がわかる。


フランシス:究極の暖炉? ……これ暖炉によくない影響を受けて記憶障害起きてたりするのかな?


カミーリア:「フランシスはなにしてるの?」


GM:ホワイトがティナの方に行ってしまい手持ち無沙汰になったカミーリアが話しかけてきます。


フランシス:「この部屋自体を調べて、この暖炉に行き当たった所だよ」


 カミーリアをあまり暖炉に近づけないように、フランシスの方からカミーリアに近づきながら答えます


カミーリア:「暖炉、暖炉……? 何か変わった所なんてあったかしらソレ?」


フランシス:「どうやら、私達をこの屋敷に閉じ込めてる原因の一つみたいなんだ。目に見える悪影響は今の所ないけど、近づかない方がいい」


カミーリア:「原因……これが? 普通の暖炉にしかみえないのだけれど……危ないのならやめておくわ。でも、よくわかったわね? フランシスも『魔術師』なの?」


フランシス:「……いや、私は違うよ。魔術師の真似をしただけ。ところでティナ、ホワイトさんの事は何か分かった?」


ティナ:

「ざっと診た限りでは何も。UGNの施設で精密検査すればまたなにかわかるかもしれないけど……手持ちの道具じゃ無理ね。強いて言えば、ホワイトさんは、多分私より魔術の扱いに長けている。……それってつまり、現代の魔術師の中では並び立つ人間がいないレベル、ってことよ。ちょっと普通じゃないわね」


カミーリア:「お姉さんってそんな凄い人だったのね!!」


フランシス:「そこまでの……それなのに記憶する事が困難になっているというのは……そのホワイトさんと同等の何者かの仕業って事?」


ティナ:

「かしらね? 単純に一機能に特化した遺産や呪いでも可能だと思うけど。私自身、何度か遺産を研究している中でしくじって、呪いを踏み抜いたこともあるし……ともかく、やっぱりまだ何か断言できるようなものはないわ」


カミーリア:

「うーん……アタシも何か忘れてる気がするんだけど、なんだか思い出せないのよね……脱出の手がかりになりそうなことかはわからないけれど……」


フランシス:「本当!? 断片的にでもいいから、聞かせてくれないかな」


カミーリア:「忘れてる、というより、忘れ始めてる……かしら? そもそもアタシ自身の話なんてほとんどしていないでしょ?」


フランシス:「あ、それもそうか……この屋敷に来る前の事とか、全然喋ってなかった」


ティナ:「……忘れ、始めている? その違和感に気づいたのって、いつごろかわかる? 具体的には、さっき書斎で倒れる前から、その違和感はあった?」


カミーリア:「んーーーーちょっとまってね、頑張って思い出すから……」


カミーリア:「『忘れていることすら忘れていた』気がする。 書斎で倒れた時、忘れていた事を思い出した気がする……ごめんなさい、曖昧で」


ティナ:

「……………………そう」


 その答えに、ティナはこれまでになく険しい表情になる。違和感なく記憶を奪われるとしたら、最悪だ。およそ考えうる限り、最悪の結界に閉じ込められたことになる。


ホワイト:

「……怖い顔をされていますが、大丈夫ですか? すこし、休まれます? 落ち着けるかどうかはわかりませんが、何故か怪物は廊下にしか現れないので」


フランシス:

「(ティナと私は今の所なんともないけど、カミーリアは少しずつ忘れ始め、ホワイトさんに至っては……)」


「……ご厚意感謝します。でも、もう少しこの屋敷を調べてみたいから、今は遠慮します。ティナ、そろそろ行こう」


ティナ:

「ええ、休んでいる暇はないわ。カミーリアの話が本当なら、こんな所にはもう片時たりともいたくない。先を急ぎましょう……まだ調べていないのは、寝室らしき部屋と玄関くらいよね? 私たちは行くけど……2人はどうする?」


 カミーリアとホワイトさんに訊く


カミーリア:「どうしよう……また邪魔になっちゃうかも」


ホワイト:「じっとこの部屋にとどまっていても出口は見つけられませんし、ご一緒願いたい所ではありますが……カミーリアちゃんの言うことももっともですし……」


カミーリア:「どっちの方がいいかな? 役に立てるかなアタシ達?」


ティナ:

「そうね、迷ってるならついてきて欲しいかな」


 この結界が引き起こす現象を確かめるにも、人数は多い方がいい。まして、カミーリアもホワイトも私より症状が進行しているなら、なおさら経過は間近で観察していたい――と、内心考える


フランシス:

「私もついてきてほしい。カミーリアはそうしてくれたし、それに……


 みんなですぐ脱出したいから。一緒に行きましょう」


ホワイト:

「ではお供致します。 差し出がましいお願いではありますが、なにかあってもカミーリアちゃんは守ってあげてください。 私を囮に使ってもらっても構いませんから」


カミーリア:「悲しい事いわないでほしいわ、お姉さん。 一緒に皆で帰りましょう?」


ティナ:「わかったわ。何かあったら、あなたよりもカミーリアを優先しましょう。じゃあ、行きましょうか」


フランシス:「じゃあ行こうか、カミーリア、ホワイトさん」

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