ミドル1

GM:貴方達は意識を取り戻す。時間は経っていない……ような感覚。本当に一瞬の出来事だったのかもしれない。しかし、貴方が居るのは先程まで居た場所ではなくなっている。


※フランシス 侵蝕率+3: 40->43

※ティナ 侵蝕率+2: 48->50


GM:

 木製机の上にポツンと置いてあるランタンにより照らされた空間は、レトロという雰囲気を超え、絵本の中に登場するようなきらびやかな家具達が並んでいる。大きめのソファ、二つのベッド、カーテンにより閉ざされた窓、背の高い本棚、小さなドレッサー。そして、部屋を見渡しているのなら必ず眼に入るだろう――


 ――自分ではないもう一人の客人の姿が。


ティナ:

 一応こういう格好……イブニングドレスで来てしまったわけだし相応の挨拶をすべきかな、と考えとりあえずはロッソ家の令嬢として挨拶をする。フランシスの外見ってヨーロッパ系、であってます?


フランシス:元々のフランシスがイギリス出身なので、外見に関してはそうなるかと。


ティナ:

「はじめまして、イタリアに居を構えますロッソ家当主、ジャンカルロ・ロッソの娘、バレンティーナ・ロッソと申します。以後お見知りおきを」


 フランシスに向けて優雅に一礼。とりあえず英語で話しかけてみる。……通じればいいのだけど。


フランシス:

「(……家の名前だけは出そう)」


 それを受けて挨拶を返す。


「丁重なご挨拶感謝いたします。私はグレートブリテンに端を発するドレッドノート家、その当主の妹、フランシス・ドレッドノートです。(えっと……)以後、お見知りおきを」


 と、ほんの少したどたどしく口上を述べて一礼します。言語に関しては英語で問題ないかと。


ティナ:

「ありがとう、Ms.Dreadnought。早速で申し訳ないのですが、貴女、この状況に何か心当たりはありまして? 私、気がついたらこの部屋にいましたもので……」


 と話しかけた後、


「……それとあなた、こういう事態は慣れっこだったりする?」


 と《シークレットトーク》で続ける。まずは目の前のこの少女について、情報がほしい。


フランシス:

「(どうする……『隠す』か? いや、相手の力量が読めない……それより、こうして悩んだ時点で怪しまれるか。……仕方がない、とする)」


「Ms.Rosso、申し訳ありませんが、私もあなたとほとんど同じ状況と思われます。この部屋にも何にも思い当たりません」


「……そして、後者の答えは半分だけYes。こんな事は2、3回目よ」


 と、肩をすくめます


ティナ:

「(……そう、とりあえずオーヴァードなら、能力を隠しておく必要もないか)」


 とりあえず目の前で魔術を使っても問題はなさそう……かな。


「ならまずは、状況を把握しないことには始まりませんね。……少々失礼」


とりあえずカーテンを開け、外の様子を伺う。加えて手帳に愛用のペンで魔法陣を書き、《地獄耳》を宣言。ティナの知覚できる範囲で見聞きできるものを教えてほしいです。


GM:

 ではまず、カーテンを開けたざっとした風景から。外は霧のようなもので覆われているのが辛うじてわかる。暗い、ただただ視線をのばした先は暗い。空を見ようとするなら星であろうものがキラキラと輝いている事がわかる。夜、と見るのが自然だろう。

 地獄耳に関しては……とくに何処かを見る、という指定が無いかぎりこれ以上の事はないですかね。強いて言うのならば、魔術を用いた際に何かと干渉しているようなうっすらとした感覚が残るでしょう。


ティナ:

ふむ、ありがとうございます


「(……とりあえず時刻は、夜? それよりも、認識阻害を受けているような感覚が強い……また四代名家同士の面倒事に巻き込まれたか?

 にしてもこのドレッドノートという少女……。ドレッドノート家は魔術に絡む家柄ではない……なら、まったく別の第三者によるものか?)」


「……何も見えませんね」


 窓の外を見ながらポツリと漏らし、フランシスの動きを伺う。


フランシス:ティナが外を調べてる間、フランシスは部屋の中の家具を一通り調べてみますが、めぼしいものはありますか?


GM:家具や内装について〈知識:建築〉〈知識:歴史〉9で判定どうぞ。


フランシス:ティナの見よう見まねで魔法陣らしきものを書き、家具についての情報を読み取る。


【major】《無形の影》+《コンセントレイト:ウロボロス》

5dx7 → 10[2,4,9,9,9]+10[2,3,10]+3[3] → 23

フランシス 侵蝕率+6: 43->49


GM:では情報を開示します。


◆家具や内装について〈知識:建築〉〈知識:歴史〉9

 家具などをよく観察すると、装飾や素材の観点から5世紀頃の物品であることが分かる。

 状態はまるで新品同様といった具合で、傷もなければ色あせた様子も無い。

 掃除が隅々まで行き届いているのか埃や汚れも一切見られない。


フランシス:「素材、装飾、これは5世紀頃……? それにしては、状態が良すぎる。とても、不自然に……」


ティナ:

「……!?」


 フランシスが内装を調べている様子を目にして、驚きを隠せない。


「(あの子の使ってるアレ、魔法陣……! アレンジはされているものの、基本はロッソの家に伝わるものと変わらない……あの子、何者……?)」


 あの程度の基礎的なものなら、厳重に秘匿されているわけでもない……けど、ドレッドノートの家とロッソの家が交流があったという記録はない。どこから来たものか調べて……場合によっては、抹消しないと。


GM:えっとー……今回、かなりお互いに疑心暗鬼になってますが、情報に関しては共有しない限り、個別持ちとして扱います。共有できるといいなって思います?


ティナ:さて、あと調べてないのは本棚か。本棚の中にはどんな本が入ってます?


GM:詩集とかですね。特別変わってる様子はないですが、言葉自体が古いものです。


ティナ:「(……言語そのものが随分と、古い。それにこれ、全部手書き……? ってことは、印刷技術の発達前……時間跳躍? だとすると、かなり厄介ね……)」


 遺産研究に携わっていることもあってそういったSFじみた経験のあるティナは頭を抱える。


フランシス:「Ms.Rosso、この部屋はとても不自然に見える。この家で何が起こるか分からない上、ここを脱出するという目的もおそらく一緒。あまり離れず、一緒に行動しませんか?」


 と、警戒させないように真面目な声色で提案します


ティナ:「ええ、Ms.Dreadnought、それに関しては私も同感です。お言葉に甘えて、ご一緒させていただきましょう」


 ……不安要素は目の届く所においておきたいし、と心のなかで付け加える。


フランシス:「では参りましょう。付かず離れず、くらいがお互い動きやすいかな」


 フランシスが先導する形で、部屋の古風なトビラをゆっくりと開きます。


ティナ:フランシスが先導する形ならその影に《まだらの紐》を仕掛けます。ハンドバックから瑪瑙のビーズを取り出し、前を歩くフランシスの影にそっと落とす。……これで万が一離れられても、周囲で起きていることは把握できるはず。


※ティナ 侵蝕率+1: 50->51


GM:ということで、このシーンはここまで。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る