第二十一話
四十八
―6月1日(金)夜0時42分―
―町田市 南 廃工場 裏 ―
マーラを斃したからか、異界から抜け出せた。
中之の夢から。
黒い男「オイ、聞こえるか?」
インカムに問う。
青い男『ハイ、聞こえます…!』
黒い男「中之の夢から出られたっぽいから、被害者ピックアップしてくれ GPSのマーカー付けといたからそっからヨロシク」
青い男『あ…! ホントだ…! 了解です』
そう言うと、音声が切れた。
黒い男「残りの三人は… !」
よく視ると、中之が真ん中に立ち尽くしていた。
その周りに三人のアイドルの子達。
…なんで?
…御都合主義だ…
あの三人は当たらない様に斬ったし、降魔杵も全部を潰す前に終わらした…
だが、中之!?
そんなワケがない…
よく生きていられたな…!?
御都合主義過ぎる…!
黒い男「…チッ…!」
思わず舌打ちが出る。
…が、余りに本能的なリアクションだったので気付いて自分を
黒い男「…イカンイカン!」
コレでは傲慢だ…
…中之センパイも悪いとはいえ生きていたのだし…
生きていた事を喜b―
…ねえよ!!
こんだけの迷惑掛けて…!
経費に幾ら掛かったと―…!
―と思考し、はたと気付く。
黒い男「…待てよ」
そう自分に言い聞かす。
黒い男「…煩悩」
思考を巡らす。
黒い男「…傲慢」
そこまで考えて、
黒い男「もしかしたら…」
近くで爆発が起き、ヤバイ事が解る。
時間が無い。
速く彼女らを助けねば。
そう考えつつ歩きながら倒れている三人+α(オマケ=中之)の元に向かう。
黒い男「中之センパイ! 早くして下さい! この後お説教ですよ!」
ボーと立つ中之に言う。
意識が無い様だから大声で言う。
中之「! あ… ハイ~… わかりました~」
いつものボケっとした返答が返ってきた。
直ぐはかわんねーか…
やっぱりな
そう思い、彼女達を抱き上げた。
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