第2話

さて本題だが、


私はとある町に立っていた。その町はまるでRPGゲームに出てくるような、なんだか中世のヨーロッパのような、のどかな町だった。周囲に人の気配はなく、閑散としていた。

私はこの町を見たことがない。周りをキョロキョロと観察しているうちに私はあることに気が付いた。この町にある物のほとんどが、作られたセットのようなものだということだ。ハリボテのようなものもあるようだ。レンガ造りの赤い壁はレンガではない。装飾が施された優美な窓はガラスではない。


いよいよここは本当に何なのだろう。

クネクネとした道はまだ奥に続いている。私は道に沿ってフラフラと辺りを散策し始めた。

歩きながら周りを見て思ったのは、セットにしてはやけに広く、ちゃんとした町になっているということだ。たまに偽物の建物の中に、本当に入れそうな扉や家もあった。


しばらく歩いていると、ピザの看板を下げた店があった。その店からは美味しそうなピザの匂いがした。中には人がいるようだ。

私は恐る恐るそのピザ屋のドアを開けた。

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