第12話 昭和35年、フィルターつきハイライト
安保闘争があった年、東大生・樺美智子さん死亡。ショックを受けた。全学連って最近聞かないなぁー、まだあるんやろか?大学に入って、真っ先にしたことが、正門前庭園で『ハイライト』吸ったことである。晴れて堂々!年齢?細かいことは云わない!
フィルターつきタバコは『ハイライト』が初ではない、3年前に『ホープ』が10本入り40円で発売されている。圧倒的人気は『ハイライト』!ロングサイズであったこと。20本入りであったこと。ネイビーブルーの意匠が斬新だったこと、いろいろあるが、『セブンスター』に取って代わられるまで、国民的?タバコであったのです。
大学(一応国立)寮時代、今では考えられないでしょうが、「暖房闘争」と云うのがあったのです。石油ストーブがあるのですが、学校から配給される灯油が1か月分。せめて2か月分と、学生部と団体交渉。寄こせ!予算がない!のお決まり文句の応酬。学生部長が交渉テーブル上にあった寮生の『ハイライト』を取り上げて、「君たち、このタバコをやめて、え~と、70円×寮生の数は・・」なんてやり出して、学生たちの鋭い追及は腰を折られたのです。以降、交渉の席にはタバコ持ち込み禁止になりました。
そもそも煙草は、インディアンが占い、魔除けといった宗教的な儀式で用いたもので、また、吸うことで、一時的に疲れや苦痛が和らぐことから、薬草効果として使われたのです。それが、船乗り⇒ポルトガル⇒日本と云う伝わりをしたのです。
初めて外国に行ったとき「タバコ」と云っても・・?。売ってくれません。「シガレット」と云っても・・?。私の発音は流暢過ぎるのかなと思ったのですが、タバコ屋の親父は『マルボー』を見せて、「銘柄を言え」と云うしぐさを見せたのです。そらそうだ、日本で「タバコ、たばこ」と云ってるようなもんだ。
このシガレットは「紙巻たばこ」を意味するのです。紙巻の始まりは、通説では、クリミア戦争で、パイプを失った兵士が、火薬を包むための紙で刻みたばこ葉を巻いて吸ったのが始まりとか。世界的には第2次大戦後に普及したのです。私のお爺さんなんか煙管できざみを吸っていましたね。
職場で灰皿山盛り、煙り濛々、あれは異常だった。冬、ビルの外で寒そうにサラリーマンが吸っている。あれも異常。せめて屋内に喫煙ルームを作ってやれ!オイラはもうやめているからいいけど・・。
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