私の黒歴史 第1部 都合のいい女偏

谷口雅胡

 プロローグ

 その男は突然、灯が用意した夕食を、テーブルから勢いよく払いのけた。

そして言った。

「まずいんだよ!!」

夕飯は、見事に四方八方に飛び散り、無残な姿を晒していた。

灯は目の前が真っ白になった。

この光景は、今起こっていることは総て本当なの?

あんなにやさしかったこの人が、何故こんな事をするの?


この物語は、主人公『内田 灯』が20年間の黒歴史を経て、本当の幸福とは何かを掴んでいく物語である。

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