第9話 スキップする鷲尾
同僚は、最近の鷲尾の様子に、わずかながら心を痛めていた。
鷲尾めっちゃ凹んでるし、流石に悪ノリが過ぎたって部長からもフォロー頼まれたし、どう励ましたものか・・・
ん、鷲尾、出社か・・・
昨日遅かったのに、全然疲れた顔してないな・・・むしろ・・・足取り軽やかというか・・・いや・・・あれ、スキップしてない?
「鷲尾、鷲尾」
「おお、おはよう、良い朝だな」
は?
なんだこの爽やかな顔
昨日の、今にも死にそうな顔とのギャップが酷い。
「なぁ鷲尾、なんか良い事あったのか?」
「は?良い事なんて、ある訳ないだろw」
何その照れ顔・・・
昨日の深夜残業から、一体何があったらそんなにご機嫌になれるんだよ?
「絶対なんかあったろ」
「や め ろ よ 何にも無いって」
そう言いながら足速に立ち去る鷲尾・・・その足取りは・・・
「ほら!今!スキップした!絶対した」
「してないって」
今日一日中、その気持ち悪いニヤけ顔は続いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます