6

「忘れてたわ。私はユナ・カイド。

結婚するからユナ・ルネットになるわね。



ねえ。

ウル君、マスターとケントの様子見に行かない?


あの様子だと多分うまくいくと思うの。

ケント君は付き合ったことないって言ってたし、マスターがケント君に告白したらすぐ絆されて良いよって言いそうだわ。


覗いてたら面白そうじゃない!」



ユナは相変わらず黒い笑顔で笑っていた。

それに便乗したウルもまたニヤッと笑いユナの頭の上に飛び乗った。



「頭の上に乗ったということはイエスと言うことよね。

ゆっくり恋に落ちる話しもいいけど、一目惚れで出会った瞬間付き合うってのも良いのよ。

甘々で。」



「うむ。

それは分かる。

俺的にはニコラスとケントがラブラブしていない時はケントの傍らにずっと一緒にいるつもりでいるしな。


ニコラスとケントが甘々であれば一緒にストーカープラス覗きの同士が見つかって。


しばらくは人生飽きなさそうだ。」



ウルはそう言い楽しそうに幸せそうな温かい笑みを浮かべた。



「犬のくせに表情豊かね。


どんな仕組みかしら...。」



「犬...。

否定はしないがちょいとひどいな。


お前より長生きしているのだが、な。」



そう言いハッハッハッハッハと尻尾でユナの頭を叩きながら笑った。

ユナはそれにつられ、それもそうね。と笑った。



「もうすぐ着くわ。


ストーカーではないけど、一応マスターにはバレてるからね。

そこはまあマスターが怒らなければセーフだし今の所大丈夫ね。」



ユナがそう言うと、ウルは苦笑いを浮かべ口を開いた。




「一応言っておくが、ケントは強いぞ。

多分俺が近づきすぎると気づく。ケントは犬好きだしな。


逆にニコラスが近づいても気づかないだろう。

ニコラスの雰囲気は普段は温かく優しいからな。

逆に安心してしまうだろう。


知り合いか、やばい雰囲気の人が近づかないと反応はしないで流すだろ。


というかケントの場合、とりあえず今暇すぎてうたた寝からのお昼寝をしていそうだがな。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る