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「ありがとうございます。
この髪もこの眼も顔も両親譲りです。
どこから来たのかと聞かれても旅してるので…。
両親が交通事故で死んで俺は一人になって今ここにいます。
今は育ての親というのがいますし、大好きですが放任主義なもんで。
学生の年になったのでどっかの国に少しの間だけでも住んでみようかなと思いまして。
学校は行くか分かりませんが。」
それを話すと受付は少し困った顔をしてうつむいてしまった。
だがすぐに顔を上げニコッと笑いかけてきた。
「そっかー。
大変そうだねって声かけるべきかもしれないけど、私はあえて笑うわ。
だっておかしいもの。
いくら放任主義でも旅はさせないだろう。
あ。でも可愛い子には旅をさせろって言うし...。
うーん。」
受付は唸って結局答えは出なそうであった。
「じゃあ、違う質問するわ。
恋人はいないの?」
「いない。というかできたことがないです。」
そう言うと受付ははぁ?と何故か少しキレてきた。
その態度にどうしていいか分からなかったケントは受付をただ見ていた。
「何故!!
恋人できたことないのよ!!
イケメンだから出来そうじゃない。」
そう怪訝そうに顔をしかめられた。
「クラスというか学年にイケメンがいていつもそいつにいじめられてまして。
ちなみにそのイケメンはさっきこのギルドに姫と来てた男ですよ。」
「だとするとケント君も異世界から来たのかしら。」
「そうですよ。」
「そんな大事そうな情報を簡単に言っていいのね。
詳しくは聞きたいけど私が当てるわ。
私の二次元オタクの力を見せますわ。
察するに、あれは勇者(笑)で巻き込まれたと。
で、神にあったケント君はここに飛ばされて、ついでに言うと君は二次元オタクということだね。」
そう言ってニヤッと笑い始める二次元オt...、受付。
「あ。はい。そんな感じです。
ついでに言うと最初に話した内容は嘘じゃないですよ。」
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